終戦の日の8月15日(月)、小樽商科大学(緑3・山本眞樹夫学長)構内の一番奥まった高台に建つ、白亜の緑丘戦没者記念塔前で、11:59から、戦火で散った347人の学生・教員などを哀悼する「緑丘戦没者慰霊祭」が行われた。
戦後すでに66年の歳月が経過したことや、遺族などの高齢化もあり、今年は、例年より参加者が少なかったが、遺族、同窓生、大学関係者など約60人が集い、正午の時報とともに、黙とうを捧げた。
山本眞樹夫学長は「8月15日は、先の大戦で日本人が敗戦を認め、平和国家への歩みを決意した日です。本学は、創立100年を迎えていますが、学業半ばにして、戦場に赴き、戦場に果てた、多くの同窓がいたことを、次の100年に確実に伝えていかなければならない」と挨拶。
浅原健蔵・緑丘会小樽支部長は「本日の平和が、多くの諸先輩の犠牲の上に成り立っていることを、決して忘れることなく、平和への願いを後世に伝えていくことは、残されたものの使命と思っております」と述べた。
この後、遺族を先頭に関係者らが、手に白菊を持って記念塔の中に入り、347人の名が刻まれた石碑に献花して、犠牲者の冥福を祈った。
さらに、この白樺林に囲まれた記念塔前で、同大グリークラブとカンターレによる、校歌と若人逍遙の歌の斉唱が捧げられた。
静かな鎮魂の歌声は、蝉しぐれの中、白樺の梢をわたって流れて行った。