中松市長の中松よしはる後援会(山本秀明会長・小樽商工会議所会頭)が、3月22日に主催した政治資金集めの「励ます夕べ」のパーティ―券150枚(1枚3,000円)が、市のOBで後援会の松川明充事務局長から市の山崎範夫総務部長に渡されて、市役所内で幹部職員に売買され、道警に2人が逮捕された事件は、さらに拡大の様相を見せている。
北海道警察・小樽警察署は、5月2日(月)午前10過ぎには、小樽商工会議所の小樽市経済センター(稲穂)にある中松よしはる後援会事務所の家宅捜索に入り、証拠資料を押収した。さらに、午後6時過ぎに、市役所の家宅捜索を始めた。
逮捕された山崎範夫総務部長の個室をはじめ、各部長室なども対象に丹念に捜索した。午後9時過ぎに捜査員たちは、押収した証拠資料の入った段ボール箱をいくつも抱えて帰りの車に乗り込んだ。
今後は、押収した証拠資料を慎重に調べ、関係者の有無を明らかにすることになる。
1枚3,000円のパーティ―券150枚は、山崎範夫総務部長が総務部長室で、各部長などに配り、金銭のやりとりも行われていたという。パー券150枚の売買が、市役所の執務中に行われていたことと、関係者が150人にも及ぶことで、事件はさらに拡大する様相となっている。
さらなる逮捕者がでると、市の行政は麻痺状態になり、新市長は、人事にも手をつけられない状況に追い込まれることになる。
小樽市役所でのパー券売買は、慣例化していたと指摘する幹部もおり、前回の山田市長の時も行っていたとの証言もある。しかし、公訴時効が3年となっているため、遡っての立件はないことになる。
いずれにせよ、今後の展開に市民や市職員の関心が高まっている。