小樽市内の温泉街・朝里川温泉地区で、ヴィオラ(ヴァイオリン族の弦楽器)のマスタークラス(上級者)の寒稽古が新年早々に始まっている。日本や韓国、中国、ハンガリーの4ヶ国10人のプロ奏者が、充実したレッスンに積極的に取り組んでいる。
1月3日(月)から10日(月)までの1週間の短期集中型「ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス」は、外界の雑音から離れ、北海道小樽の自然の中で、世界レベルの音楽家の人格と音楽観に直接触れ、その技術を高める絶好の機会となっている。世界的ヴィオラ奏者の今井信子氏(スイス在住)が講師を務める。
この企画は、今井氏のファンで小樽市在住の高野るみさん(49)。札幌PMF(Pacific Music Festival)でヴィオラの音に惚れ、世界的な奏者である今井氏のCDを買い集め、小樽での演奏会を要望したことが始まり。演奏会場は市民センター・マリンホール(色内2)で、今井氏が、同所のホールと冬の小樽に好印象を持ったことから、小樽市内でのマスタークラスの寒稽古の企画が立ち上がり、2004(平成16)年からスタートした。
レッスンは、ピアノがある小樽朝里クラッセホテルやプチホテルろーまんで行われている。これまで延べ80人が受講し、「朝里という自然豊かな場所で外界のことを考えずに、プロ奏者である自分を高めるレッスンを受けることが出来る。受講生同士が刺激し合い、海外留学への一歩につながったり、良い経験だと喜んでもらっている。疲れたら温泉に入ることも出来るし、音楽に集中出来るクラス」(高野さん)。受講生のほとんどが、海外留学してコンクールで入賞し、現在、国内外で活躍しているという。
7回目となった今年は、日本や韓国、中国、ハンガリーの4ヶ国10人の若き音楽家たちが受講。1月3日(月)から10日(月)まで1週間毎日レッスンを受け、大自然の中でスキルアップに挑戦し続けている。
10日(月)12:00からの「ヴィオラブーケ・コンサート」(市民センター・マリンホール)で、受講生たちが、この寒稽古での成果をを披露する。それぞれ10分ずつ。入場無料。
また、同日18:30からは、今井氏による「ヴィオラマスタークラス・ニューイヤーコンサート20100」も同ホールである。一般前売2,500円(当日3,000円)、高校生以下500円。詳細はこちら