小樽市病院局は、11月にまとめた新市立病院の平面プラン(案)の住民説明会を、12月8日(水)18:30~19:30、市立小樽病院(若松1)で開いた。
同局の平面プラン(案)は、新病院の配置計画、1階から7階、地下1階、断面構成図をまとめている。関連記事
23人の地域住民が参加し、同局は、図面を紹介するとともに、今後のスケジュールも併せて説明した。意見交換では、住民から、医師会との協議、不良債務の解消などについての質問が出された。
「基本設計の内容については、医師会と円満に意見交換して了解を得いているのか」に対し、同局・並木昭義局長は、「医師会と話し合っている。話し合いで色々問題点があれば言ってくると思うので、直接行ってこういうのを建てると説明している。住民の代表である議会で決めたもので、色々議会で話して大きな問題があれば議会の委員会の中で話していく」と答えた。
「債務が22年度で返済されないと着工出来ないような話が出ていたが」に対し、吉川勝久・経営管理部長は、「22年度の不良債務の解消、25年度の資金不足の解消が条件で、すでに医療機器の起債申請をし、考え方の協議はしている。基本設計を進めているということは来年度の起債は受けられるという判断で進めている」。
住民からは、「小樽病院の話を聞いているがまとまりがない。向かいの協会病院も赤字で小樽市に補助金を出して欲しいという話もある。小樽市内にどのくらい空いている病院があるか分かるのか。築港に病院が出来て小樽病院がやっていけるのか。人口が8万人になった時、これだけの病院がやっていけるのか。小樽病院を建てて採算が合うのか。借金残していなくなる市長ばっかり。子供のこと考えると借金を残していけない」
「エキサイ会の事務長、余市協会の事務長、夕張の村上先生に話を聞きました。小樽病院は建てないでもらうように努力せと言われた。建てた時に誰が責任を取るのか」などの指摘も出された。
並木局長は、「信頼される病院が必要。そういう病院を建てていこうとしている。病院は皆様方から選ばれる。それに耐えられるような病院を建てないといけない。ですから、人口減云々あるが、人口が減っても15年間は65歳以上の病気持っている方の人口は減らない。我々としては、急性期の病院、予防的医療を行い、慢性的なものは他の病院におまかせし、役割分担する。過疎債というのがあり、これで46.25%を国から交付してくれる。あとは病院で、13.25%は市の皆様の税金で払う。過疎債は30年で返せるし、148億すべてが皆さんの負担ではない。13.25%が皆さんの税金から借りる。
小樽病院なければ云々言われるが、皆さん、小樽病院がどれくらいの医療をやっているか分からないから言う。小樽病院がなくなったら、今利用している方はどこに行くのか。北後志全体を考えたら、ここはなくてはならない。古平、積丹の人もなんとかここでと要望をしているという。そういう意味でここは災害拠点病院にしてヘリポートを作って、後志の方々を受け入れる。公立病院だからこそ、不採算部門をやれる。70億近い金が国から来る。ですからそれを最大限に、市内の経済のためにも活用したらどうかと話している。今、このチャンスを逃したら、小樽病院の建物がだめになる。この4年間建物が持つか、働いている人がいられるか。良い医者が来るのは、ある程度施設が整って、高度な医療が出来る病院でなければならない。議会では、99%建てようという風に進んでいる」と述べた。
最後に、来年3月で定年退職する吉川部長は、「今、色々なご意見があったが、ゾーニングにいかせる話は出来なかったので、下に経営管理部があるので直接来てもらってもよろしいですし、電話でもかまいません。今度は、2年後になるが、その時は詳細な説明が出来ると思うのでまた来てもらいたい」と挨拶し、1時間で説明会を終えた。
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