ポプラ伐採のラジオ番組で全道5位 潮陵高放送局


 小樽潮陵高等学校放送局「Choryo Broadcasting Club」の1・2年生14人が、市立文学館・美術館(色内1)のポプラ伐採問題を取り上げたラジオ番組「ポプラとぼくら」が、「第33回高文連放送コンテスト(ラジオ番組部門)」(11/25・26)で、全道5位に入賞した。
 同コンテストは、高校放送局の新人戦。潮陵高放送局では、夏休みから、ラジオ番組部門の題材を探し始め、市立文学館・美術館でのポプラ伐採問題を地元のインターネット新聞社の記事で発見。「樹齢70年近くあり健康なポプラを残したい」と、早速、街頭インタビューを行った。すると、この伐採問題について市民のほとんどに知る人がいなかったという現実に突きあたった。
 高校生たちは、「なぜ伐るのか、なぜ市民が知らないのか」を疑問に持ち、この問題を取り上げた新聞社、伐採方針の美術館、小樽市教育委員会、山田勝麿市長、伐採に反対するポプラ並木を守る会、樹木医などを隈なく回り、それぞれの立場、考え方を取材した。
 番組では、市長がポプラを伐採することをラジオのFMおたるのおしゃべりタイムで発表するところから始め、市民へのインタビュー、ポプラ並木を守る会の発足・署名活動の様子を入れ、市民のポプラ伐採問題への関心の広がりを伝えた。
 双方の意見を織り交ぜながら、中立な立場で番組を構成。「伐採されたポプラ。そもそも市民の運動が遅れたのには、コミュニケーション不足があった。市が市民に対し積極的に説明するべきだった。情報は不十分であったかもしれないが、市民の政策への関心も足りなかった。市と市民がコミュニケーションをとって政策を進めることが求められます」とまとめた。
 コンテストでは、「ナレーションが聞きやすく、素材・テーマは興味深く、丹念に取材された作品でした」。「2つの対立意見をあげ、中立的で良いです。考えさせる内容です」。「それぞれの立場からのインタビューを取り、それを基に構成していく展開はとても良い」などと評価を受け、ラジオ番組部門に出場した全道40校のうち5位に入賞した。
 潮陵高放送局では、「最初はポプラが残ったら良いなと思って取材を進めていたが、最終的には、市と市民とのコミュニケーション不足が問題だと感じた。街の人に話しを聞くことが大変だった。取材をしたものをまとめる作業では、大会規定では5分なのに6分を超えてしまった。まだ入れたいものがたくさんあったのに、カットをしなければいけなかったので大変だった。コンテストでは、他の学校の作品がすごく良かったのでダメだと思っていたが、5位に入賞出来て驚いている。次の大会に向けて頑張りたい」と喜んでいた。
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