小樽市総合博物館(手宮1・相馬久雄館長)に、11月13日(土)から観察や実験、地域の調査・研究、工作、標本など、小中学生の個性豊かな作品107点が並んでいる。
この自由研究作品展は、「児童生徒の歴史・自然・科学に対する興味・関心を高めるとともに、創造性の育成を図り、本市の教育の振興に質する」ことを目的に、毎年同館で開催している。
今年は、小中学生から作品を募集したところ、観察・実験、地域の調査・研究、工作、標本の4部門で小中12校から107作品が集まった。この中から、館長と学芸員が推薦作品と入選を29点選んだ。
館長推薦作品は、入船小の松山泰斗くん(5年)の野球盤。野球のボードゲームで、バットを回転させる部分を円盤にして操作性を重視し、ボールには市販のボール状のサイコロを利用した。ボールの転がり方が不規則で、ゲームとしてのおもしろさを向上させている。「バットがうまく回転するように調節するのが難しかったです。またホワイトボードをはりつけ、試合の経過がよく分かるように工夫しました」(松山くん)としている。
相馬久雄館長は、「この作品のすばらしさは、ゲームとして完成度があることと、色々な素材を工夫して使っているところにある。市販されているゲームより優れているのではないかと感じました。全体的に、非常にしっかり作られています。底の部分に発泡ケースを再利用したり、グランド部分に発泡シートを利用しているところなど、身近にある素材をうまく利用していると感じました」と評価した。
学芸員推薦作品は、工作のレインスティック、調査・研究の点字ブロック新聞、標本のセミのから調べなど8点。
中でも、稲穂小の高橋ひかるくん(2年)の点字ブロック新聞は、調査した上での提案をしっかりと盛り込んでおり、大人にも目を引く作品となっている。 ごみ出しをしている時に点字ブロックが壊されていることに気がついて、市内の点字ブロックを調べまとめ、「すりへってでこぼこがなくなってブロッ クの意味がない」、「渡った先にこわれた点字ブロック。目の悪い人がつまづいてしまう」とワースト3を選んだ。この調査を経て、点字ブロックの 設置と細かい管理を要望する「ぼくのていあん」を掲載している。
このほか、子供たちのユニークな自由研究作品が一列に並べられている。11月23日(火)09:30~17:00まで。入館料:一般300円、70歳以上の市内在住者・高校生150円、小中学生無料。