「市民センターを利用される方はどうぞご自由に駐車場を使って下さい」。パチンコチェーン・ブドーカングループ(有限会社明昇・兪炳薫代表取締役社長)は、昨年5月から、JR小樽駅前中央通り沿いにある「BUDO-KAN2」(稲穂3)の駐車場を無料開放しており、市民から話題を呼んでいる。
市民センター・マリンホール(色内2)の駐車場はたった30台分で、イベント時には、利用者から「停められない」、「近くに駐車場はないのか」、「どこに停めれば良いのか」などの問合せが多く寄せられている。同施設の指定管理者の「イオンディライト・大幸総業グループ」では、「なるべく公共交通機関の利用を訴えてきた」と対応に苦慮してきた。
「BUDO-KAN2」の駐車場は、300台収容可能。「時々、店の裏から団体の方々が入店することがあり、なぜなのか調べてみたところ、マリンホールのイベント来場者が利用していたことに気がついた。店の裏のマリンホールで良いイベントをやっているのに駐車場が足りないので手助けが出来れば」との従業員からの提案で、昨年5月から、試験的に駐車場の無料開放を始めた。駐車場を利用する際には、駐車券が発行されるため、「抵抗があるかもしれないが、店内のカウンターでハンコを押してもらう」。
試行的に始めた無料開放だったが、1年以上続けた結果、今では1日40人程度の利用があるという。現在は3時間無料。
「市内中心街には、駐車場を経営している人がいるので営業を圧迫する気は全くない。通勤する市民や観光客を対象としていない。あくまでもマリンホールを利用する市民に対して無料開放している。我々も協和総合管理に駐車場の管理を依頼しているので、3時間を超えたら厳しく1時間400円を頂きます。20年前は地元のパチンコ店が15店くらいあったが、気がつけばうちだけになってしまった。駅前で市民に愛されて今日があるので、きれいごとではなく手助けになればという気持ち」(兪昌日専務取締役)と話している。駐車場は、09:00~23:00。