JR北海道(北海道旅客鉄道株式会社・札幌・中島尚俊代表取締役社長)は、10月14日の「鉄道の日」付で、未来に残したい鉄道財産として、市内にある鉄道車両5点と小樽駅を、鉄道記念物・準鉄道記念物に指定した。
日本国有鉄道は、歴史ある鉄道の財産を後世へ残していくため、1958(昭和33)年に「鉄道記念物等保護基準規定」を制定。これに基づき、1986(昭和61)年には鉄道記念物35点、準鉄道記念物48点を指定。
1987(昭和62)年に発足した北海道旅客鉄道株式会社は、鉄道記念物1点(旧手宮機関庫)と準鉄道記念物8点を国鉄から継承した。その後、新規指定は実施していなかったが、今回、「北海道鉄道130周年」を機に、社内に「鉄道記念物等選定委員会」を設置し、毎年1回、記念物を選定することを決めた。
この結果、今年度は、10月14日の「鉄道の日」付で、鉄道記念物に昇格3点、準鉄道記念物に新規10点の指定を行った。鉄道記念物は、歴史的文化価値の高いもの。準鉄道記念物は、将来その価値が生じ鉄道記念物に指定するにふさわしいもの。
鉄道記念物に昇格したのは、国鉄時代に準鉄道記念物に指定された小樽市総合博物館(手宮1)所有の「しづか号機関車」、「い1号客車」、「大勝号機関車」の3点。「全国的に見ても価値がある」と今回の昇格となった。
準鉄道記念物に新規指定となった10点のうち3点が小樽市内で、市総合博物館所有の「キハ82 1号気動車」と「ED75 501号電気機関車」の2点、小樽駅本屋の1点。「キハ82は道内最初の特急型気動車で、ED75は電気機関車。小樽駅は道内最古のコンクリート駅舎で、いずれも道内で由緒あるもの」としている。
同社では、16日(土)10:00から市総合博物館、同日11:00から小樽駅で指定書と記念プレートの贈呈を行う。同館では、09:30~17:00、「北海道鉄道130周年」記念行事を行う。こちら