広田道議の新病院問題発言 市長が釈明求める


 10月4日(月)の平成22年北海道議会第3回定例会予算特別委員会第1分科会での民主党・道民連合所属の広田まゆみ議員が行った新病院問題での発言が、小樽市や市議会に波紋を広げている。
 問題となったのは、4日(月)の予算特別委での広田議員の「不良債務を償還しないと基本的には起債は認められない」、「市議会の議論には見えないし、市民が理解しているとは思えない」、「総務省のガイドラインから逸脱している」、「同機能の病院が2つ以上ある」、「再編ネットワーク協議会を設置することが求められていますが、合意が得られないまま、議会で病床数と診療科を決定してしまっている」などと指摘した部分。
 民主党・市民連合小樽市議会議員会は、「市議会では議論を積み上げているし、市民の一定の理解も得ている。発言を読むと、何か市長が勝手にやっている感じがするが、議会でも規模・機能について話をして進めている。小樽の市議会に何の問合せもないまま道議会で発言したが、これらは事実誤認だ」と抗議をした。広田道議は、これを受け、議会での議事録削除を行うとともに、6日(水)にブログにアップした発言を訂正した。こちら
 これら一連の経過について、7日(木)に開かれた小樽市議会決算特別委員会で、共産党・自民党・公明党から質問が出された。
 山田勝麿市長は、「小樽病院の問題では事実誤認がある。何の意図があって内政干渉しているのか、非常に遺憾。議長とも話して懲罰をつけてもらえれば」などと述べた。
 また、7日(木)付で、「民主党・道民連合広田まゆみ委員が行った『市立小樽病院に係る起債について』の質疑につきましては、不適切な部分について発言を取り消す旨の御連絡をいただいたところであります。小樽市といたしましては、現在の市政の最重要課題として、多くの市民が待ち望む、新病院建設に向けた取組を鋭意進めている重要な段階にあることから、今回の質疑につきましては、大変遺憾に思っております。改めて、今回の質問に至る経過及びその真意について釈明いただきたく、文書をもって回答をお願いいたします」と、北海道議会民主党・道民連合議員会・三津丈夫会長、広田まゆみ議員宛てに文書を送った。
 小樽市議会では、「市議会の固有名詞が出ている以上、対応せざるを得ない」(公明党・高橋克幸議員)、「議事録を取り寄せて読んだが、無視が出来ない発言。見過ごせない」(自民党・鈴木喜明議員)などとし、今後、見楚谷登志議長の判断の下、対応を行うという。
 この広田質問に対する道の答弁で、量徳小での新病院建設の起債については、市が道に何ら具体的な相談をしていなかったという事実が明らかになっており、豪華新病院建設の起債の見通しの先行きが不透明なことは、依然として変わっていない。関連記事