於古発川改良工事再び 暗渠から暗渠へ


okobatikawa1.jpg 小樽市(山田勝麿市長)は、10月1日(金)から、「於古発川河川改良工事」の工事を進めている。
 この「於古発川河川改良工事」は、市が、2008(平成20)年度から2010(平成22)年度までの3ヵ年で進めている河床や護岸が老朽化したための河川改修。
 2008(平成20)年度は、旧小樽グランドホテル前にある暗渠内部の河川改修に843万円。2009(平成21)年度と2010(平成22)年 度の2ヵ年は、寿司屋通りにある市営花穂駐車場(19台・261.25平米)のコンクリート暗渠を剥がし、アスファルト舗装し再び暗渠にする。 2009(平成 21)年度は7台分 (96.25平米)に1,433万円。2010(平成22)年度は、残りの12台分(165平米)に1,410万円をかける。
 この於古発川は、天狗山から緑・花園地区を流れ、現在の妙見市場、寿司屋通りの暗渠の下を通り、小樽運河に辿り着く。1962(昭和37)年頃 に、国道から寿司屋通りの妙見橋までの河川に暗渠が作られたという。
 堺町通りから上流約150mの区間は川が顔を出しており、市民たちは、2005(平成17)年から、資金を募って柳を植えレンガを敷き詰める柳並木再現造成工事を行っている。
okobatikawa2.jpg この市民のボランティア作業が行われているのに、市は、2009(平成21)年に1,433万円かけて、駐車場部分のコンクリートを剥がし、40 年ぶりに顔を出した川と石積みの側壁を、再び暗渠化した。市民からは、「柳が植えられた川沿いは情緒があるのに、もったいない。金はないと聞いていたの に、コンク リートをとってまた暗渠にするのか。市のやり方は全く理解出来ない」との不満の声が次々に上がった。
 市は、昨年度、「ご理解を頂きたい」と作業を進め、今年度も「駐車場としての機能の安全性を確保するために工事を止めるわけにはいかない。昨年も 批判を聞 いて内部で検討をした。無視してやるのではなく理解はしているが、駐車場として必要性があるので理解してもらいたい」(市建設部・竹田文隆部長) と、残りの部分の工事を始めた。
 柳並木再現造成工事を進めるボランティア団体「小樽夢の街企画」は、「恥ずかしいけれど、金がなくて、市から昨年は30万円、今年は25万円の助 成をもらって整備をした。しかし、これでもちょっと足りず、協力してくれそうな人に相談しているが、こんな不景気だから勘弁してくれと言われている。市民が景観作りに努力しているのに、市役所は、3,000万円の金をポンと出してまた暗渠にするなんて本当に悔しい」と話していた。
 暗渠架替え工事は、12月10日(金)まで。
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