小樽市は、市立小樽図書館の移動図書館「うしお号」を、年度内に新車に更新すると、9月21日(火)の予算特別委員会で発表した。
「うしお号」は、火曜日から土曜日までの間に、市内28ステーションを巡回し本の貸出・返却を行う、市立図書館のサービスの一つ。マイクロバス(29人乗り)の後部座席を取り除き、本棚を設置して2,000冊の本を乗せて走っている。1974(昭和49)年からスタートし、現在の車体は3代目。 2009(21)年度は、5,931人に30,421冊を貸し出した。
3代目の「うしお号」は、1993(平成5)年車ですでに17年が経過。2009(平成21)年度の車検では、「2年は大丈夫」と検査を通過したものの、 6月の点検で、ブレーキパイプの漏れや車体フレーム・リアサスペンションの腐食が見つかり、修理に104万円がかかるとされた。
故障を直したとしても、今後さらなる故障もあるとの指摘を受けたことから、6月末から消防本部のマイクロバスを借りて代替運行を始めた。代替車では、座席にトランクを置くだけで、運べる本は半分以下となっている。出し入れも不便で、利用者から苦情が寄せられていた。
これを受けて、小樽市財政部では、「6月の時点で教育委員会から相談があり、購入すると1,000万円クラスの車になるので過疎債に充てようと思う。年度内に納車するために、第4回定例会に議案を出したい」(貞原正夫財政部長)と、平成会・大橋一弘議員の質問に答えた。
市では、年度内に購入し改装した後、新年度早々から新しい4代目「うしお号」の巡回を始めたいとしている。