9月9日(木)は救急の日。小樽市消防本部は、市営住宅新光E団地(新光1)で、市内で導入が広がる「安心カード」を使用した、初めての救急措置訓練を実施した。
同部は、今年4月から朝里地区に救急車が配置されたことに伴い、救急の日に同地区の救急車の適正利用と応急手当の普及啓発のための訓練を公開した。
訓練は、小樽市シルバーハウジング事業LSA(ライフサポートアドバイザー=生活援助員)と救急隊が連携して救命活動を行う内容。今回は、病院を選定する上で重要な傷病者情報の伝達も訓練項目に取り入れた。同地区でも導入が進む、万が一の時に必要な個人情報を冷蔵庫に保管する「安心カード」を使用した。
見学には、約20名の住民が参加し、その訓練の様子を見守った。訓練会場を、同団地に住む80歳の女性宅と設定。生活援助員が訪問した際に、部屋の中で倒れている女性を発見し、119番通報。電話越しの救急隊員の指示の下、生活援助員が、意識や呼吸などを確認し、心臓マッサージ。救急隊員が駆けつけると、すぐに情報伝達。女性の個人情報を伝えるため、冷蔵庫から「安心カード」を取り出し、救急隊員に手渡した。
同警防課の宮越繁喜さんは、「この安心カードを持っていると、かりつけの病院、薬の種類など必要最低限の情報が分かる。これにより病院の選定や治療に役立つ。救急車を呼べば助かるとか、病院がたくさんあるから助かるわけではない。救急隊が到着するまで何もしなければ助からない」と呼びかけていた。
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