「新市立病院の起債は認められない」 長氏がツイッターで断言


 過疎地の小樽市(山田勝麿市長)が、市議会(見楚谷登志議長)とともに、こぞって進める約149億円の豪華新市立病院建設で、財源の起債の見通しも不透明のまま、再び、基本設計を3,780万円で発注している。これに対し、公立病院改革ガイドラインを作った総務省の「公立病院改革懇談会」元座長の長隆氏は、小樽の新市立病院問題で、次々に重要な発言をツイッターで展開している。
 この中で、長隆氏は、最近の”つぶやき”で、「小樽市立病院の起債は認められないと断言します!平成21年度実績は医業収入77億、不良債務12億、不良債務比率15・3%(予算6・6%) 10%を超えているので、目が覚める様な画期的計画かつ改革ガイドライン準拠でない限り100%門前払いと言えます。医業収支比率90%も最悪!」(6:57 PM Aug 20th webから)と発言している。
 長氏は、小樽市が築港地区で約156億円の豪華病院建設にまい進し、基本設計を発注した際にも、「小樽市の起債は認められない」と断言し、結果的に、市は、国と道から、門前払いされ、築港地区での建設中断を余儀なくされた。この後、今年に入って、市と市議会は、建設場所を量徳小敷地に変え、再び基本設計を発注した。
 この時期に再び、長氏が、「起債は認められないと断言します」と発言したことは、極めて注目される。市長と市議会にとっては、痛撃の長発言となっている。
 この他にも、小樽の新市立病院問題では、次々に”つぶやき”を展開している。
 「小樽市並木病院局長にお伺い致します。高齢化が進むので一般病床300床を減らす事ができない と発言されておられますね。高齢者も一般病床で社会的入院をさせると考えておられるのですか?また、現在でも一般の必要病床数は小樽市は過剰である事実を医療者としてて認められますか?」(約16時間前 webから)
 「小樽市病院事業管理者にどなたか教えてください ①必要病床数=「1日入院患者数」×「平均在院日数」②将来人口の予測算式③DPC(一般病院既に50%採用)になると在院日数14日以内でなければ赤字になる算式」(4:32 PM Aug 20th webから)
 「小樽市は必要病床数の算式知らない様だ!いや知っていて無視か?交通法規を無視して 高速道路を逆行している。公開資料で勉強して事業管理者は反論しなければならない!」(4:05 PM Aug 20th webから)
 「地獄の釜の蓋が開いた小樽市立病院 ! 財政健全化法 資金不足比率20%超え公認会計士個別外部監査が実施された 深川市、赤平市病院事業が参考になる。新築計画どころではない。全ての情報を公開しなければ職員の協力得られる筈がない。新築ではなく再編決定しか生きる道はない!」(2:13 PM Aug 20th webから)
 「小樽市立病院 公開討論会 最重要資料 必要病床数 小樽市10年後 622床(dpc463床)現在 協会・済生会・エキサイ会 3公的病院合計病床数634床!  一般病床 市立病院はゼロでよい!ことになる。公立病院改革ガイドラインは統合を求めている典型例である。」(5:45 AM Aug 20th webから)
 「小樽市病院事業管理者が 札幌市、釧路市,函館市等より病床が少ないので納得して呉れと、幼児がおもちゃをねだるのと同じ!これでは事業管理者とは言えない! 」(1,282,288,446,000.00 Twittelatorから)
 「小樽市議会は小樽医師会の小樽市への公開質問に対して 議会において適切な対応してくださるのでしょうか?築港地区での豪華病院新築を強く支持し、市長が変身すると、一転現在地計画に賛成する!医師会の主張は小樽の将来を憂いているのは間違いありません‼」(1:07 PM Aug 20th Twittelatorから)
 これらの”つぶやき”から明らかになっているのは、「不良債務比率が10%を超えており、起債が認められることはない、公立病院改革ガイドラインは市内の公的病院との統合を求めており、新築ではなく再編決定しか生きる道はない」という厳しい指摘だ。全国の公立病院改革の指導的役割を果たしている長隆氏の発言だけに、極めて重いものがある。
 長氏は、8月には、阪南市立病院改革プラン評価委員会の委員長としても改革プランの作成に取り組んでいる。この事例は小樽市にも参考になる。資料① 
 小樽市を過疎地にした山田勝麿市長が、”夢よ再び”と取り組んでいる豪華市立病院建設の大きなアドバルーンが、行方も定まらぬまま、壊れる日もそう遠くないようだ。
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