小樽市内桜5の平野井「いとう」養魚場の平野井篤さん(74)は、「この夏休み中に、命の大切さを勉強してもらいたい」と、ニホンザリガニの赤ちゃん飼育の挑戦者を募集している。
平野井さんは、市内桜町を流れる沢水を利用をし自宅に人工池を作り、「いとう」の養魚に尽力している。難しいとされる「いとう」の人工授精にも成功し、海洋少年団や潮見台小学校の子供たちにもその貴重な体験をさせ、命の大切さを伝えている。関連記事
この人工池には、毎年、ニホンザリガニが流れ落ちてきており、今年は、なんと子持ちのメスが、ろ過槽に入り込んだ。「山に持っていっても結局死んでしまうかもしれないと思って水槽に入れておいたら、すぐ子供を生んだ。生まれた子を親が食べてしまうから、水槽を分けて1ヶ月間、毎日水を取り替えて、エサを与えて育てた」。
現在、ザリガニの赤ちゃんは、1.5cm程度の大きさに成長。水の管理が重要で、飼育水温は18℃以下を厳守。また脱皮を繰り返して成長することから、脱皮後の殻の掃除がこまめに必要だ。
「赤ちゃんを持ったメスのザリガニを捕獲するのは難しいことで、せっかくの機会だから、子供たちに命の大切さを知ってもらうために、飼育に挑戦する人を募集する。夏休みの間だけでも生きていればたいしたものだ」としている。
ザリガニの赤ちゃん飼育の条件は、①虫かご程度の容器を有すること。②酸素を補給する用具を有すること。③飼育水は、沢水(いとう養魚場)を使用すること。④毎日1リッター程度、水替えが出来ること。⑤飼育水温は、最高18度を守れること。この5つの条件を守ることが出来る人に、ザリガニの赤ちゃん5尾とエサを無償提供する。問合せは、090-1649-2659 平野井「いとう」養魚場まで。
ニホンザリガニは、「雨水や雪解け水が湧き水となってしみだす沢や渓流に生息し、夏でも水温が低く、水のきれいな清流でなければ生息できない。昆虫・死んだ魚・落ち葉・水草をエサとしている。もともとニホンにはザリガニが一種しかいなかったため、本当の名前はザリガニ。人間の都合で日本に移入されたザリガニと区別するため日本ザリガニと呼ばれることが多くなった」(おたる水族館)。
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