サッカーのワールドカップ開催地となっているアフリカのジンバブエのダンスミュージックグループ「ジャナグル」の少年4人が、はるばる小樽にやってきた。7月5日(月)10:00から、ロース幼稚園(富岡 1)で、リズミカルな伝統音楽と踊りを披露。園児たちも一緒に手を振ったりジャンプして踊り、国境や人種を越え、身振り手振りで文化交流を楽しんだ。
ジンバブエの「ジャナグル」は、5月30日から和歌山県で全国ツアーをスタートさせ、関西、東北など、30ヶ所以上を巡ってきた。最終公演は、この子供たちが通うジャナグルアートセンター代表の高橋朋子さんの出身地の小樽となった。
ロース幼稚園、色内小学校、まや幼稚園、朝里クラッセホテルで踊りを披露し、地元の子供たちと、昼食会や花火大会、ゲームなどを楽しむ。小樽公演は、小樽・ジンバブエ「ダンス&ミュージック」子ども交流事業開催実行委員会(中川めぐみ代表)の主催。
初日のロース幼稚園では、約60人の園児たちが、大きな拍手でジャナグル・ジュニアを迎え入れた。最年少のティチャファラ・マコンボレロくん(7)が、「皆さん、こんにちは。私たちはジャナグルです。アフリカジンバブエから来ました。これから演奏します。楽しんで下さい」と日本語で挨拶。
早速、親指ピアノの「ンビラ」、牛の皮で作ったドラム「ンゴマ」、植物で作ったマラカス「ホショ」などの伝統楽器を使って、馬車の車輪の歌「チャムテング」や農作業の時に歌う「カリガモンベ」など6曲を披露。
演奏の途中、高橋さんが、「彼らが身に着けているものはどんな動物から出来ているか分かりますか」と問いかけた。子供たちは、「ツバメ」、「カラス」などと大きな声で答えていた。
続いてダンスも披露。雨が降るように願う「マンデ」や、豊作や結婚式などの祝いの時に踊る「バクンバ」など5曲をリズミカルに踊った。手や足、腰、身体全体で生き生きと表現するジャナグル・ジュニアに、目の前で見ていた子供たちも次第にリズムを取ったり、手拍子も。最後の演奏では、園児も手を挙げたり、ジャンプしたりと、ジンバブエの伝統ダンスを楽しんだ。
ロース幼稚園の園児たちも、「お礼に」と、「やまのごちそう」と「主は我を愛す」の2曲を歌った。指を鳴らしたり、両手を交互に動かしたりと、愛らしい振り付けも。すると、ジャナグル・ジュニアの子供たちも、この振り付けを真似し、和やかな雰囲気が会場に広がった。、
タテンダ・タワンダくん(11)は、「すごくエキサイティングだった。日本で踊れて本当にハッピー」と喜んでいた。
高橋朋子さんは、「日本の子供たちにとってはまたとない良い経験。子供のうちに健全な人種感覚を育てることが出来る良い機会となった。日本は人種感覚にうとい。黙って育てると何の感覚もなく成長してしまうので、こういった交流があると全然違ってくる」と話していた。
ダンスイベント後の昼食では、流しそうめんが行われ、子供たちが竹筒を囲むように並んで和気藹々と楽しんだ。夜には、色内小学校で歓迎行事が企画され、同小の子供たちが、英語で「ももたろう」の劇を披露。参加者全員で一つの円をつくり、手遊びを行った。夕食や七夕の短冊作りなどの体験も行い、双方の文化交流を満喫していた。
朝里クラッセホテル(朝里川温泉2)での公開公演は、入場無料。7月8日(木)18:00から、同ホテル体育館前屋外駐車場。問合せ:0134-51-2121 NPO法人小樽・朝里のまちづくりの会
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