小樽市内のサーム朝里が丘町会でスタートした、個人情報を冷蔵庫に保管する「安心カード」の導入が、市内の町会に広がっている。
「安心カード」は、万が一の救急時のために、名前や生年月日、血液型、かかりつけ病院など必要最小限の自分の情報を記入し、専用容器に入れて冷蔵庫に保管。
カードが保管されている場合は、冷蔵庫の扉にマークをつけ、これが目印となって、救急隊員が駆けつけた時にいち早く情報を入手でき、命を救う手助けにつながる。
2008(平成20)年12月は、朝里地区のサーム朝里が丘町会だけの導入だったが、2009(平成21)年4月には朝里町会全体に広がった。その後、各町会では、カードの説明会が行われ、今年4月には、9町会が導入した。8月には、石山町会でも導入が予定されている。
小樽市消防本部によると、「実際に救急隊員が使用した例はないが、体調が悪くなったお年寄りが、訪ねてきた家族や知人に、冷蔵庫に安心カードが入っているから見てくれと言って、使用した例はある。かかりつけの医師が分かったり、そのカードを医師に持っていくだけで、患者の最低限の情報がわかるので良い制度だ」と評価する。
朝里地区の民生委員の発案で始まった取組みが、65歳以上の老年人口が3割を超える市内で広がりを見せており、万が一の時の手助けに役立っている。
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