小樽市は、新光とオタモイにある小中学校の給食センター(共同調理場)を統合新築する場所探しに奔走している。
給食センターは、市内41小中学校のうち35校を対象に、1日約8,000人分の給食を調理、配達している。どちらも昭和50年以前に建てられ老朽化が著しい状況という。周辺の都市計画区域は住宅地域に指定されているが、建物は用途が決まる前に建っていたため、既存不適格となっている。
市では、6月の市議会第2回定例会に設計費を出そうと準備を進めていたが、建設場所を確定することが出来ず断念。現在、「現在地に建て替えるとなると、周辺の住民から匂いが出るなどで快く思わないだろう」(総務部企画政策室)と、現在地を含め市内で候補地を探している。
新給食センターは、新光(現6,000人分)とオタモイ(現2,000人分)を合わせ9,000人分を作る施設(約8,000平米)を予定。小樽市教育委員会・大野博幸教育部長によると、「給食センターの建物は高くないが、調理器具がものすごく高い。最近の苫小牧の事例では総額20億円だという。小樽の事業費は、今後、基本設計、実施設計を進める中で考えていく」としている。苫小牧市第1学校給食共同調理場移転新築基本設計の概要
第6次小樽市総合計画・前期実施計画(平成21~25年度)では、学校給食共同調理場統合・新築事業を2010(平成22)年度から2012(平成24)年度までに計画している。事業費は、23億4,040万円。
新光調理場は、市の直営だが、オタモイ調理場は、業務委託となっている。新築後は、経費を節減するために、民間委託する方針だ。「総合計画の前期計画で、給食センターの新築統合は位置づけられているので、早く場所を決めて進めたい」(大野教育部長)としている。
◎第6次小樽市総合計画・前期実施計画