市内の中心街で違法駐車を取り締まっていた「緑のおじさん」の駐車監視員が、今年4月からパッタリと姿を消した。
「緑のおじさん」による駐車監視員制度は、2006(平成18)年6月の道路交通法改正により、違法駐車対策の強化のため全国で始まった。放置車両確認事務業務が、民間法人に委託され、全国各地で「緑のおじさん」(監視員)が駐車違反を取り締まっている。
小樽警察署では、2009(平成21)年4月から同制度を導入。北海道グリーンシステム株式会社(札幌)に、1日あたり31,600円(2人分)で業務委託。ペパーミントグリーン地にモスグリーンの肩章を入れた制服を着た監視員2名が、毎日、放置車両に目を光らせ、黙々と取締り業務を行っていた。
市内での活動は、重点地域と定めた花園・稲穂・色内・東雲などの中心部で、主に中心商店街付近を徹底的に実施。駐車違反は罰金1万5,000円で、市民たちは、これを回避するため、中心街での路上駐車は控えるようになった。
北海道警察署では、「違法駐車の改善が見られるところは民間委託する必要がないので、小樽については縮小した」と、2010(平成22)年度は委託契約を解除した。
このため、4月から、緑の駐車監視員が、市内からパッタリと消えた。都通り商店街の商店主は、「4月に入ってから、緑のおじさんが全くいなくなった」と話していた。
改善が見られる地域では、監視員の縮小が行われるが、小樽のように全廃するケースは道内で初めてという。小樽警察署では、「民間委託はなくなったが、警察官による取締りを行っている」としている。
◎札幌方面小樽警察署駐車監視員活動ガイドライン