公立病院改革ガイドラインを策定した懇談会元座長の長隆氏が、ツイッターで小樽市副市長が「長隆と議論した事がないので会いたいと市議会で発言されたようです。大歓迎です!」と掲載したことに対し、山田厚副市長は、30日(日)、本社の取材に応じ、「公開討論のようなセレモニーをする気はない」と述べた。
山田副市長は、「メディアで長さんの意見を聞いているから、個人的には、市役所に来てお話が出来るなら、ご意見を賜りたいということ。公開討論という形で、意見を言い合う気はない。
長さんは、自分が仕分け人という立場だからといって、総務省は小樽市の起債を認めないと発言しているので、どういうことなのか直接聞いてみたい。論破しようという気はない。ただ、以前、特例債を認めないと言っていたのに、結局認められたので、仕分け人だから認めないと言っている見解を聞きたい。
会いたいと言ってくれたのだが、設計書を書くように進んでいるので、公開討論しても意味がない。市の立場としては、市長は関知しないと言っている。俺は、会ったことがないから話してみたいと言ったまで」と語った。
しかし、長隆氏は、29日(土)のツイッターで、「100キロはありそうです!小樽場所の公開討論の主催者募集しています!」とのつぶやきをアップしている。
新小樽病院建設をめぐり、両者の発言が注目される中、長氏の「大歓迎!公開討論で御会いしましょう」の意向に応えず、あくまでも非公式での面会を希望する山田副市長。
市議会に提出する新病院の建設に自信があるなら、市民の前で、正々堂々と市の方針を主張し、長氏との論戦を受けて立ち、議論を深めるべきなのだが、その覚悟が些かも見られないのは、自信のなさを裏付けていると取られても仕方がないと言える。
市は、これまで市内の医療関係者との協議会を秘密会で行い、基本設計の中断に伴う解約の委託料の支払い根拠も秘密会で済ませ、市民の目から本質を覆い隠してきた。市の言いなりの市議会与党を頼りに、巨額の新病院建設を再び強行している。
公開の場での絶好の議論の機会を避け、市民の与り知らぬところでの新病院建設の今後の前途は、極めて不透明だ。
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