「第1回小樽ショートフィルムセッション2009」の表彰式・上映会が、3月7日(日)13:00から市民センター・マリンホール(色内2)で開催された。
小樽フィルムコミッションが、新たな小樽の魅力を発見する目的で初めて企画した。小樽を撮影地とした実写映像や映画を募集した結果、全国各地から14作品が集まった。
4名の審査員(早川渉審査委員長・映画監督・CMディレクター)が、入賞対象のノミネート6作品を選び、この日、表彰式と上映会を行った。約400人の市民が会場を訪れ、新しい小樽の魅力を映した映像を楽しんだ。
ノミネートは、「SHORT LIFE」(岩内郡共和町)制作の「夏に踊りなさい」。「Studio ONION」(札幌市)の「おかえりいつか」。「Onuma.Project」(札幌市)の「ゆりかごのコーダ」。「Ozzy」(小樽市)の「アネモネ」。「北海道工業大学放送芸術部」の「ア ストロール ウェイ」。「杉田協士」(東京都)の「カモメ」など、制作側それぞれの目線でとらえた新しい小樽の魅力が詰まった6作品。
主催者の小樽フィルムコミッションの眞田俊一会長は、「初めての試みのイベント。映画やテレビの関係者に聞くと、北海道の中で映えるのは小樽なんだと話してくれる。小樽外して北海道を話すことは出来ないと評価されている。初めてフランスで映画が上映されてから、2年後に小樽でも放映された。最盛期には23 館もの映画館があった。今では1館だけ。映画や大きなドラマに小樽が映されているが、小樽にはまだまだすみずみあり、それを掘り起こしてもらおうと、フィルムセッションを企画した」と挨拶した。
来賓の山田勝麿市長は、「小樽は自然に恵まれ、絵になる風景として、ドラマや映画の舞台になった。運河をはじめ、明治・大正・昭和の建物が残り、ロマンが感じられる街として観光客が来てくれている。隠れた小樽に光を当てるべく大変良い試みだと思う」と述べた。
最優秀賞には、東京都の「杉田協士」の仲間たちが制作した「カモメ」に決まった。作品は、失踪した男からの連絡で、数年ぶりに仲間や元恋人たちが、小樽の祝津に集まる物語。
「非常に分かりづらい作品だったが、今回の6本の中で、セリフが少なく、ただ一つ音楽を使っていなかったポイントが高い。風と波の音が強調されていた。マイクがボボボというノイズを拾ってしまっていたが、これはプロではNGだが、あえてノイズを使っていることが分かる作品だった」(早川審査員長)と評価を得た。
失踪した男役の堀田圭介さんは、「朝早くから夕方の暗くなるまで、祝津の灯台で撮影をしました。楽しい思い出になったと思っていたのですが、賞を頂けてとても嬉しいです」と喜んでいた。
優秀賞には、札幌市の「Studio ONION」制作の「おかえりいつか」。作品は、日常的な小樽の風景をとらえたミュージックビデオ。「日常的な小樽の風景を切り取り、オリジナルの曲が良かった。詞の世界観が表現されていた。技術的にも高い作品で、次はドラマに挑戦して欲しい」と評価された。
同映像コンテストは、2年後に開催される予定。