総額3億2,100万円かけて明治期の姿に甦った国内最古の「機関車庫3号」の再公開を前に、3月17日(水)から、解説ボランティアたちの研修がスタートした。
1885(明治18)年に竣工した「旧手宮機関車庫3号」(建築面積263.6平米)。レンガは「フランス積み」で、扇形が特徴的。国指定重要文化財の「旧手宮鉄道施設」の中核施設で、2006(平成18)年6月から3年半にわたり、保存修復工事が行われた。国庫補助事業のため、工事費は、国1億 6,050万円、道8,010万円、市8,040万円となっている。関連記事
小樽市総合博物館(手宮1)は、同施設の再公開に先立ち、4月29日(木)から5月5日(水)までのゴールデンウィーク時に対応するため、解説ボランティアの研修を3月17日(水)から始めた。
初日は、13名のボランティアが参加し、担当の石神敏氏から、鉄道施設の歴史、位置、保存修理工事の流れ、工事の方針などの講義を受けた。
石神氏は、「機関車庫3号は、今年で125歳。13年前に傷みが目立つようになり、梁の一部の腐りが目視でも発見出来るようになった。よくある質問は、レンガはどこで作ったかとか、何個使われているかだと思う。機関車庫には、全国のレンガが使われている。一個ずつ刻印が打たれているが、積み重なっているので、どこのレンガなのか全く分からない」と解説した。
この解説研修は、4月29日(木)の再公開まで、5回程度行われる。
◎重要文化財 旧手宮鉄道施設