市立2病院の11月分の診療収入がまとまった。昨年医師の退職が相次いだ市立小樽病院(若松1)では、診療科の減少・縮小などが影響し、入院では相変わらずの前年比マイナスとなっている。
小樽病院の入院収益は、1億8,138万9,000円(平成20年度2億0,790万6,000円)で、前年差2,651万7,000円の12.8の減。外来は、1億2,153万3,000円(同1億1,288万8,000円)で、前年差864万5,000円の7.7%増。入院患者数は、4,556人(同5,515人)で、959人の17.4%減。外来は、8,605人(同8,670人)で、65人の0.7%減となった。
外来の患者数は前年比65人の減となっているが、収益は864万5,000円の増となった。しかし、入院では、患者数959人減で収益2,651万7,000円の減と、相変わらずのマイナス数字。
医療センター(第二病院)の入院収益は、2億0,241万8,000円(平成20年度2億0,081万5,000円)で、160万3,000円の0.8%増。外来は、8,868万3,000円(同8,167万4,000円)で、700万9,000円の8.6%増。入院患者数は、5,640人(同5,610人) で30人の0.5%増。外来は、4,940人(同4,926人)で、14人の0.3%増で、樽病と比べて安定している。
両院合計では、入院収益は3億8,380万7,000円(平成20年度4億0,872万1,000円)で、2,491万4,000円の6.1%減。外来は、2億1,021万6,000円(同1億9,456万2,000円)で、1,565万4,000円の8.0%増。入院患者数は、10,196人(同11,125人)で、929人の8.4%減。外来は、13,545人(同13,596人)で、51人の0.4%減となった。樽病の呼吸器内科医師の退職後の昨年10月期以降との比較のため、外来収益は微増となり、入院収益のマイナスが縮小した結果となった。関連記事
しかし、病院改革プランの平成21年度「収支計画」では、入院外来の料金収入に81億8,000万円を計上している。4月から11月までの8ヶ月分は、48億3,480万9,000円。21年度の残り4ヶ月分を、単純に8ヶ月分の2分の1で計算すると24億1,740万4,500円となる。これらの数字を合わせると、21年度の入院外来収益は、72億5,221万3,500円の見込みとなり、改革プランの「収支計画」の81億8,000万円の達成には、9億2,778万6,5000円も足りないことになる。収支計画
市立2病院を統括する病院局では、12月にすでに「収支計画の達成はかなり難しい」としている。関連記事
「11月分の収益は上向きで、12月も少し数字が良いので、これまでの数字を計算して、21年度の見込みを出すことは出来ないが、事実、計画との乖離が出来ている。収支計画は5年間の中で達成するようにすれば良いので、乖離の分を今後どう解消していくかが問題だ」(病院局経営管理部)としている。