ニシンの刺し網漁の解禁とともに、小樽・石狩の2漁協で大量が続いている。
小樽のニシン漁は、1月10日(日)に解禁され、連日大漁となり、関係者を喜ばせている。15日(金)からは石狩でもニシン漁が始まり、平年の1.5倍程度の水揚げで、大漁となっており、石狩湾にニシンが戻ってきている。
北海道漁業協同組合連合会(北海道ぎょれん)小樽支店(港町4)によると、石狩湾内の小樽・石狩漁協の漁獲量は、解禁日から18日(月)までで、202トン(小樽112・石狩90)と、昨年の1.5倍のペースの水揚げとなっている。
2漁協の漁獲量は、2007(平成19)年923トン(小樽220・石狩703)、2008(平成20)年は543トン(小樽121・石狩422)、2009(平成21)年1,755トン(小樽555・石狩1,200)。
小樽漁協では、この一週間で112トン。水揚げが多い日は、広い卸売市場にニシンの入った箱が山積みとなる。関連記事
15日(金)から解禁された石狩漁協では、シケが多く、17日(日)・18日(月)の2日間しか水揚げ出来なかった。「その日によって水揚げされる量は変わるが、1日平均21~30トンとなっている。18日は52トンと多かった。2月のピーク前の月なのに、一日の漁獲量が50トンを超えるのはすごい」。
ぎょれん小樽支店では、「放流の効果が出て、数年前から資源が増えてきて、漁獲量が多くなっているのは間違いない。ただ、我々がニシンが戻ってきたと発表するものではないので、漁師の皆さんがニシンが戻ってきたと思っているのであればそうなんだろう」としている。
石狩湾にはニシンの資源は戻っているが、小樽でニシン漁のピークを迎えた1897(明治30)年頃の漁獲量は、9万トン(小樽前浜のみ)もあった。
「石狩湾を回遊しているニシンの資源が戻ってきたと言えるが、樺太を回っているニシンと時期が1ヶ月ほどずれている。大漁だとはいえ、明治のピーク時のように、潰して肥料にする出来るほどの多さではない」(市総合博物館・石川直章学芸員)。