10日(日)に解禁となった小樽前浜のニシン漁が、連日、大漁となり、小樽市漁業協同組合の地方卸売市場(色内3)には、ニシンのいっぱい入った箱で溢れている。
11日(火)は祝日のため、12日(火)から14日(木)までの3日間で、93トンもの水揚げがあり、漁獲量は昨年の約3倍となっている。
ニシンの刺し網漁は、1月10日(日)から解禁となった。12日(火)の初セリには、4,200箱(21トン・1箱5kg)のニシンが並び、昨年の初日の2倍となった。ニシンの入った箱は、人の肩に並ぶほど山積みされ、広い市場の中に所狭しと置かれていた。
翌13日(水)は、初日の2倍になる8,700箱(43.5トン)がセリにかけられ、14日(木)も5,700箱(28.5トン)が並んだ。
同漁協は、ブログ「高島より」に、12日(火)付で「祝 大漁」と、この朗報をアップしている。「今晩は市内各お魚屋さん、大きなにしんが並ぶ、やはり最初はさっと塩をふって、こんがり焼いて焼きにしんでしょう。初物、縁起物、小樽前浜群来にしんご賞味ください」と掲載している。こちら
「ニシン資源が戻ってきたのかは定かではないが、量があるということは嬉しいこと。しかし、まだ、未熟なニシンで、加工品としては使えず、主に鮮魚向きで値段が下がってしまう」という悩みも抱えている。
北海道が1996(平成8)年から行っているニシンの放流事業によって、近年、産卵期を迎えたにしんが大群で浅瀬に押し寄せて産卵し、海が白子で乳白色に染まる”郡来(くき)”が、小樽の前浜で起こり、かつてニシン漁で栄えた小樽に久々の明るい話題となっている。関連記事
15日(金)からは石狩漁協でのニシン漁も解禁となり、「この結果次第で、ニシンが本当に戻ってきているのか少しは判断出来る。小樽だけではまだ分からない」(小樽漁協)としている。(写真提供:小樽市漁業協同組合)