「白い恋人」抑え「マロンコロン」が1位に


 創業80周年を迎えた小樽の老舗洋菓子店あまとう(稲穂2・柴田明代表取締役)の看板商品の「マロンコロン」が、新千歳空港のスタッフが選ぶ12月のお土産セレクションで第1位に輝き、北海道どさんこプラザ札幌店の販売個数では毎月1位をキープしており、北海道土産代表格の「白い恋人」を超える快挙を成し遂げている。
 「マロンコロン」は、3枚重ねのオリジナルクッキー。道産の無塩発酵バターと健骨卵を使用した生地の周りに、スイス産の純チョコ(100%)をつけた小樽の人気スイーツ。誕生から約50年、手作りで変わらない味が自慢。
 味は、アーモンド・ウォナッツ・カカオ・チーズの4種類(1個・150円税込)だが、最近では、いちご味(180円)も誕生。復刻版としてジャム入り(カカオ・アーモンド190円)もあり、バリエーションが豊富になっている。
 右肩上がりで人気が上昇しており、昨年には、創業以来初めて、製造個数100万個の大台に上った。今年はそれをさらに上回る135万個となった。全国各地の物産展でも人気で、「包装が大変だと社員が嘆いている。本当に嬉しい悲鳴だ」(柴田社長)。
 新千歳空港のスタッフが選ぶ12月のお土産セレクションBEST3では、見事、第1位に輝いた。このランキングは、ANAカード会員誌「Bird’s(バーズ)」に掲載されている。空港スタッフによる北海道土産のBEST3を紹介するコーナー。「サクッとしたサブレーと、スイスの最高級チョコのハーモニーが絶妙」と評価されている。
 さらに、北海道どさんこプラザ札幌店では、2月から12月まで毎月の販売個数が、白い恋人を2位に抑え、堂々の第1位をキープし続けている。多い月で600個の大差をつける人気ぶりとあって、50年前に小樽で生まれた人気菓子が、半世紀を経て北海道の代表的な土産品の位置を確かなものにしている。
maronkoron.jpg どんなに人気が出ても、ひとつひとつが手作りのため、製造は一日5,000個が限界という。「50年間、地元の方に長年親しまれた商品だから」と、小樽・札幌の直営店では欠品にならないように十分注意しており、これが地元に愛される人気の秘密でもある。
 12月30日(水)からは、堺町通り沿いにある北一硝子とコラボし、三号館のテラスで同商品4種類の販売も開始した。「地元資本の企業さんとコラボして、小樽の商品を盛り上げたい」としている。
 柴田社長は、「機械で作れば製造個数を増やすことは出来るが、20年前から機械生産に挑戦して試作しているが、やはり手作りの味にはならない。製造個数は限られているが、創業80周年ということもあり、地元資本の北一さんとコラボした。またひとつのチャンスにしたい」と話している。
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