「妙見川沿いの歩道にレンガを敷き詰めている時に、市営駐車場の方を見るとガッカリしてしまう」。「柳並木がもっと続けばいいが、急に暗渠の駐車場になると浮いちゃうよね」。
11月28日(土)9:00頃から、市民の協賛金で川沿いに柳並木を作り、小樽らしい情緒ある街並みを再生させる「第3次妙見川柳並木再現造成工事」が、ボランティアたちの手によって行われた。
柳並木再現造成工事は、ボランティア団体「夢の街小樽」(中村全博実行委員長)が、2005(平成17)年から行っている活動。堺町通りから山側にある歩道3ブロックにレンガを敷き詰めて、しだれ柳を植えている。
計画最後のブロックの工事は、11月19日(木)から始まった。協力する土木関係者たちが休みを返上して、歩道にレンガを敷くための土台作りや、しだれ柳の植樹を行っていた。28日(土)は、歩道にレンガを敷く作業が、市民ボランティア10人の手で行われた。8種類の色のレンガを組み合わせて敷き、金槌でたたいて隙間をうめて固めた。
参加したボランティアたちは、「腰と手首が痛くなった。素人がレンガを並べているので、同じ色のレンガが隣合わせになってしまった」。「これで予定していた3つの歩道にレンガを敷き、柳を植えることが出来た。あとは着物美人が歩いてくれたら、すごく良い街並みになる」と話していた。
この市民の協賛金と汗で作られた妙見川の柳並木の隣には、市が1,700万円の税金を投入し、川をコンクリート暗渠で覆う市営駐車場の補修工事が進行中だ。
レンガを敷き詰めていたボランティアは、「駐車場の方を見るとガッカリしてしまう」。「駐車場を無くして、同じように柳を植えれば、たいした良い通りになるのに、途中からおかしくなる。もったいない」。「この通りに人力車が通るようになったら、なんでここに駐車場があるのかという話が出てくると思う。変えてもらいたい」。「せっかくある財産だが、磨かないと光らない」と、口々に市の工事に対しての不満を漏らしていた。
市建設部の職員もボランティアで参加しており、「小樽ジャーナルの記事は厳しいな」と苦笑いしながら作業していた。関連記事
レンガを敷く作業は28日(土)で終了した。同実行委は、来年にかけて川と歩道の境に、枕木を設置することにしている。しかし、2005(平成17)年当時は1本500円程度だった枕木が、今は4,000円に値上がりしており、「手に入れることが難しい」という。今回の工事の協賛金は、現在180万円集まっているが、あと80万円ほどの資金が必要としている。実行委は、市民の協力を求めている。問合せ:090-5959-6788(簑谷)