市立小樽図書館(花園5・26万8,000冊所蔵)の市民一人当たりの図書資料購入費が、道内10万人都市の中で最低ランクとなっている。
同館の図書資料購入費は、2007(平成19)年度予算は1,100万円だったが、2008(平成20)年度では1,045万円に下がった。前年度よりも予算額が下がった中で、同館は、市財政部の「不用額を出して」の要請で、図書資料購入費を圧縮を行った。このため、決算では865万5,971円に抑える格好となり、昨年と比べて234万円の減額となった。
これにより、小樽市民一人当たりの図書資料購入費は、わずか76円となった。
これは、道内10万人都市の中で最低ランク。1位は北見市で327円、2位は帯広市で221円、3位は旭川市で192円、4位は江別市は188円、5位は函館市で180円、6位は室蘭市で151円、釧路市は7位で107円、8位は苫小牧市で104円、9位は札幌市で100円となっている。
1位の北見市は、1市だけ300円台でダントツ。3位から9位までは192円から100円と100円台となっている。
9位の札幌市と24円も離されて、1市だけ100円台を割っているのは、最低ランクの小樽市だけ。また、貸出率も、一人当たり3,37冊で道内8位という。
これに対し、開会中の決算特別委員会で、財政部は、「批判を受けることを覚悟で生み出した不用額で、それほど厳しい財政状況」と述べた。
野口陽一館長は、「費用が少ない分、市民から寄贈をしてもらっている。年間約7,000冊の図書の寄贈を受けており、その3%の200冊くらいは新しいもので助けられている。相互貸借制度もあり、他の図書館と連携して、無い本を貸し借りして、市民の需要に応える工夫を凝らしている」と苦しさを滲ませた。
この最低ランクは、2008(平成20)年度で予算が削られる前の2004(平成16)年度から続いている。”日本一の貧乏都市”(山田勝麿市長)は、文化度を測る図書費を削るに削っている。