「出発進行」。子供の車掌の掛け声で、市総合博物館の蒸気機関車アイアンホース号が、鉄道の発祥の地手宮を走った。
市総合博物館(手宮1)は、10月14日の「鉄道の日」に併せて、10日(土)から12日(月)の3連休、小学生以下の子供たちを対象にした蒸気機関車の機関士・車掌体験を行っている。
「鉄道の日」は、鉄道開業50周年の1921(大正10)年10月14日に、東京駅丸の内北口に鉄道博物館が開館したことを記念し、翌1922(大正11)年に制定された。
総合博物館は、旧交通記念館の鉄道施設を引き継いでおり、この3日間、施設内を走る蒸気機関車「アイアンホース号」の機関士・車掌体験や、保線用軌道自転車乗車体験などを行っている。
機関士・車掌体験は小学生以下が対象。1日の運行に合わせ、11:30、13:30、14:30、15:30の4回体験出来る。各回、機関士・車掌の定員は1名ずつ。このため、希望者が多いと抽選で選ぶ。
初日の10日(土)の第1回運行では、抽選の結果、機関士に札幌手稲区の石橋英将くん(小3)、車掌に東京の杉山翔くん(小3)の2人が体験することになった。
子供用の制帽と制服を着た杉山車掌が、周囲の安全確認後、緑の合図旗を上げ、「出発進行」と発声。この合図を受けた石橋機関士が運転室から顔をのぞかせて周囲を確認し、アイアンホース号が出発。機関車と客車の連結作業も体験し、関士となった石橋くんは、鐘を鳴らした。
「緊張したけれど、機関室に乗って鐘を鳴らすことが出来てうれしかった。窓から見た景色が良かった」と石橋くん。「東京からこの日のイベントのために来て良かった。本当は機関士がやりたかったので残念だけど、車掌さんも面白かった」と、杉山くんはニッコリ。
鉄道の日企画「鉄道体験」は、12(月・祝)まで。1日11:30、13:30、14:30、15:30の4回。入館料:大人400円、高校生・市内在住の70歳以上の方200円、小中学生無料。問合せ 33-2523 総合博物館。