小樽市議会第3回定例会の市立病院調査特別委員会(成田晃司委員長)が、10月6日(火)13:00から市役所別館第2委員会室で開かれた。
この日は、新病院建設の見通しや場所、基本設計などについて議論が集中した。
中島麗子委員(共産)は、「早い時期に、市長が市民説明会に参加するべきだ」と質した。
山田勝麿市長は、「前回は適配中心で説明会が行われており、要請があれば出席することにしていたが、要請がなかった。今回も説明会に行かないという訳ではなく、タイミングを見て出席したい」と答えた。
また、「市長は、新病院の基本設計を再開するには、21年度の一般会計と病院会計の決算見込みを目安に検討するとしているが、決算見込みがどのような結果になったら判断するのか」と質問。
市長は、「現在は、一般会計と病院会計が赤字で、これがどうなるかが問題となっている。健全化比率の中の公債費比率が20.16%で、指標が25%なので、新病院を建てるために借金した時に、この比率がどうなるのか、25%を超えたら大変なので、シミュレーションをする必要がある」と答弁。
濱本進委員(自民)は、「並木昭義局長の任期満了は平成25年3月ですが、この時点で、小樽病院はどんな病院になっていて欲しいと考えているのか」と質問。
並木昭義病院局長は、「基本設計と実施設計でそれぞれ1年で、患者を入れるまでにそれから2年かかり、合計で4年ぐらいになると思う。ちょうどそれぐらいに動くようにしたいと思う」と答弁。
さらに、「市長の任期は、我々議員と一緒で平成23年4月で切れるが、この時点で、どの程度進めなきゃいけないと思っているのか」と質問。
市長は、「平成23年4月には、実施設計に入っていればという風に考えています」と答弁。
秋元智憲委員(公明)は、「築港地区の建設地ですが、にわかに量徳小の話が出てきている。当初、土地利用について様々な話があると聞いたが、市がハッキリした答えを出さない以上、活用について新しい方向性出せないと思うので、非常に危惧される。一方で、量徳小をどうするかという答えが出ない状況で、JRから何か話はないのか」と質した。
山田厚副市長は、「築港の再開発した段階で、当初多目的商業地区という方針でくくった。大型商業施設が出た後に、工業型商業施設の土地利用にしたいという話もあったが、これ以上、市として大型商業施設を持ってくることは出来ないと話をした。今回、病院の関係で医療福祉系で使う土地に整備して、今、こんな状況になっている。仮に、量徳の方に移った場合には、医療福祉系で使う土地利用にしているので、JRにとっては土地利用が限定されるものになってしまうので、地区計画なり、土地利用の見直しを考えてもらいたいし、協議をしていきたい。議論経過が途中なので、こういった議論には入っていないし、ご不満は聞いているが、それ以上の話は聞いていない」と答弁した。
また、「市として考え方を示さないと説明会を開いても、いつまで意見を聞いていくのかと思う。今後、何の説明をしていくのか疑問に思う。一歩進んだ議論をするのに、量徳小で建てる意見もありますよといった曖昧な状況では、まとまりようがない。一定の方向性を示さないと収拾がつかない」と指摘。
市長は、「万が一これがだめならもう終わりなので、本当に慎重にやらないといけない。何回も言うように丁寧な説明をするしかない。まだまだ、病院のために学校を潰すのかという意見もある。100%の賛成は難しいが、おおむねの方が仕方ないねという話までいかないとなかなか決断は難しい。現に、我々はやろうとする候補地も持っているので、それをまた引き返すことになるので、難しい問題」と答えた。
さらに、「これでだめになれば終わりなんだということは、市の担当の病院の方も教育委員会の方も、量徳で建てたいという風に話しをしていたが、市長もそういう考えだととっていいのか」と質問。
市長は、「もともと第一候補で進んできたので、第一候補は第一候補ですから、それが可能ならそれが一番良い」と答えた。
高橋克幸委員は、「量徳小を候補地として選択するのか、いつごろまでに結論を出したいと思っているのか」と質問。
市長は、「基本設計発注するには、土地が決まっていないと出来ないので、21年度決算見込みの時には、用地のメドが立っていれば良い」と答えた。
さらに、「市長が決断し、具体的な説明をすると判断する時期は、年内なのか、年明けなのか」と質した。
市長は、「年内にもあり得るかもしれませんし、これから議会終了後、決算委員会もありますし、委員会が終わった後に説明会がありますので、その状況を見ながら判断してまいりたい」と答えた。
斎藤博行委員(民主市民)は、「基本設計を8ヶ月やって中断したが、発注した会社に仕事した分までの代金が発生した。基本設計の再開時期に、規模の問題、468が400床に変更し、場所が変わるという問題もあるが、どこまで戻るのか、再開なのか、新規の基本設計に入るのか」と質問。
病院局は、「もともとの基本設計は、プロポーザル方式で随意契約で進めた。金額だけによる入札ではなく、病院建設に対する思いなどを点数化して、当初決めたのが久米設計さん。もう一度そこに戻るのかということですが、プロポーザルしてもらった時とは、そんなに条件は変わらないので、ある一定程度進んでいますので、病院側、建主側とコンサル会社が話し合いをして、一定程度図面を描くところまで来て、それを決定する手前で中断した。土地が変わった場合、図面を描く時に、間取りは縦長に作っていたが、真四角ならこう作りますよという風に、これまでやった仕事を生かした方が、優位性があるのではないかと考えている。規模、機能がどこまで変わっていくのか見極めながら判断したい」と答えた。
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