北海道で有数な透明度を誇る海”積丹ブルー”の地元・積丹町の小学生が、美しい海を守るため、小樽海上保安部(港町5・村田織彦部長)の海洋環境教室をを訪れ、水質検査の実体験などを行った。
海洋環境教室は、小樽沖合を進む同部所属の巡視船「えさん」(1,000トン・乗組員30名・池嵜哲朗船長)内で行われた。余別・入舸・日司・幌武意・野塚の5小学校・11人と引率9人が参加した。
はじめに同部職員が、「我々、海上保安部は、海の救急車や消防車、パトカーの役割をしています。海のことならなんでもお任せ下さい」と挨拶した。
海に捨てられたゴミや工場からの排水、油がついて飛べなくなった鳥、クラゲと間違ってビニールを食べて呼吸困難になって死んでしまったウミガメなどの写真を紹介。「海はきれいにしましょう。工場の排水や船舶からの汚れは、皆さんではどうすることも出来ませんが、家から出る排水を、少しでもきれいにすることは出来ます」と呼びかけた。
この後、小学生たちは、高学年と低学年で2班に分かれ、ペーハーやシーオーディー(水の汚れ)の水質検査と、巡視船探検を行った。
水質検査では、洗剤や酢、汚れた水、水道水、海水など汚れの度合いを調べ、「マジックリンは汚い」、「水道水はやっぱりきれいだ」と、熱心に取り組んだ。
巡視船探検では、ブリッジや操縦室などを巡った。普段はなかなか見ることの出来ない機械を目にすると、「これは何?」、「どうやって使うのですか」などと次々に質問をぶつけていた。小樽沖を進む巡視船内からは、小樽の景色や海を眺めることも出来た。
入舸小の竹谷湧志くん(11)・小原百花ちゃん(11)は、「アルカリ性と酸性の違いが分かったし、クラゲと間違ってビニールを食べて死んでしまったウミガメが可哀相だと思ったので、環境は大事にしたいと考えた。小樽の海もきれいだが、積丹の海の方がきれいだ。海洋環境の問題を勉強したことで、地元の積丹の海をきれいに守らなければいけないと思った」と語った。