小樽総鎮守・住吉神社(住ノ江2)の社殿に、8月8日(土)18:00から、ヴァイオリンとチェンバロが織り成すバロック音楽が鳴り響いた。
スイス在住のヴァイオリニスト・河村典子さんと札幌在住のチェンバリスト・明楽みゆきさんの2人による演奏会「音紀行・時の響き 小樽編」。
小樽に興味を抱いていた明楽さんが、同社社殿を借りて開催した。明楽さんは、今年7月、ライトアップされた小樽市能楽堂(花園5)で、「語りの世界 チェンバロの響き」を開催しており、珍しいチェンバロの音を小樽に響かせるのは今回で2回目。 関連記事
社殿では、バロック音楽で有名な作曲家バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 BWV1001 ト短調」やヘンデルの「ヴァイオリンソナタ HWV359a ニ短調」の演奏が行われた。のびやかなヴァイオリンと独特の音色のチェンバロの二重奏によるバロック音楽が、和の厳かな雰囲気を持つ社殿に広がった。
この日集まった聴衆は、用意された150の座席を埋め、さらに座布団の席がいくつも用意されるなどの盛況となり、バロック音楽特有の音色に酔いしれた。
最後には、2人の演奏家に大きな拍手が送られ、会場に響くアンコールの声に応えて、さらに1曲の演奏が追加された。
演奏が終わると、珍しい楽器チェンバロの周りを多くの人が囲み、鍵盤に手を触れるなど興味を示していた。
バッハ、ヘンデルのバロック音楽は、神社の厳かな雰囲気と見事に調和しながら、深閑とした境内に流れ出していた。
明楽さん、河村さんの2人の演奏家は、「小樽の伝統ある神社の社殿で演奏会を開け、こんなにも多くの皆さんが集まってくれて、楽しんでくれたことに本当に感激した」と話していた。
◎チェンバロ – Wikipedia