6月10日(水)から開会した市議会第2回定例会では、15日(月)と16日(火)で各会派の代表質問が行われた。
この本会議場で、質疑をよそに”居眠り”に耽る市議会議員の姿が目立った。中には、椅子の背に頭をすっかり預け、本会議での緊張感のない棒読み質疑を子守唄に、白河夜船のありさまだ。(白河夜船=熟睡していて何も知らないこと。何も気がつかないほどよく寝入っているさま=大辞泉)
小樽市議会の本会議での質疑は、与党を中心に、議員と理事者で事前に協議し、答弁調整している。このため、あらかじめ用意された原稿を早口で流し読みするだけの”儀式”となっている。
答弁をする市長も、議場や議席に目を向けることもなく、ただひたすら原稿に目を落としたまま、一本調子の早口で棒読み答弁を続ける。この一本調子の答弁が、絶好の子守唄に聞こえるらしく、あちこちの議席で爆睡する姿が見られる。
小樽市議会は、昼食後の午後1時からの開会で、通常は午後5時までには閉会するので、実質審議時間は休憩時間を除くと、3時間半程度しかない。(関連記事) この中で、コックリコックリをこいて時間を潰す議員の緊張感のなさは、呆れるほどだ。本会議場での”居眠り”は、毎定例会でも必ず見られる。
市は、現在、財政破綻状態にあり、財政再建中にも関わらず、15日(月)には、議長83万45円、副議長75万5,535円、議員一人あたり69万1,267円のボーナスが支給されたばかりだ。このボーナスを懐に入れての”居眠り”議会では、納税者市民は、浮かばれない。
市議会本会議場では、小樽の病院問題の質疑などが行われているが、市長は、築港地区での病院建設の中断を余儀なくされているが、築港地区への建設を認めたのも、また、病院会計の収益患者数の過大見積りのデタラメ予算を承認しているのも、この”居眠り”市議会だ。
”居眠り”する議員は、与党の自民党などに多く見られる。高齢の女性議員は、毎議会ごとに”居眠り”する姿が常態化しており、同僚議員からも、「葬儀委員長ばっかりやってるから眠いのかな」と言われる始末だ。
市内中心街のホテル・ショッピングビルも幽霊化し、「小樽経済は最悪の水準」(日銀経済レポート)と言われる中、市政を監視する市議会議員が、ボーナスを懐に”居眠り”する本会議では、市民の負託に応えておらず、市議会の存在意義が改めて問われることになる。