駅前ビルの高層マンション 23戸も売れ残り


manshion.jpg ”小樽駅前の新しい顔”として誕生したマンションとホテルのツインタワービル「サンビルスクエア」(稲穂3)が完成し、6月8日(月)に竣工式が行われたが、事業の核となるマンション「プレミスト小樽ステーションタワー」の販売が80%しか成約せず、117戸のうち23戸も売れ残っている。
 「サンビルスクエア」は、「小樽駅前第3ビル周辺地区市街地再開発事業組合」(山本秀明理事長)が、約65億円かけて建設。1976(昭和51)年に駅前再開発として完成した第3ビルのホテルが、2002(平成14)年に営業を停止したことで、全国で初めてとなる再々開発事業として行われた。マンションとホテルのツインタワービルにショッピングモールを併設する構成となっている。
 ショッピングモール(10店舗)は、4月1日から順次オープンしている。234室のスパ付ホテル「ドーミーイン」は、6月11日(木)に仮オープンした。
 「プレミスト小樽ステーションタワー」(大和ハウス工業株式会社)は、鉄筋コンクリート造地下1階地上17階建。敷地面積3,560.32平米。117戸で、1戸あたり64.58平米~146.11平米。販売価格は、1,860万円~6,350万円となっている。施行主の大成建設(株)・近藤工業(株)共同企業体からは、6月20日(土)に引渡しとなり、25日(木)から購入者たちが入居する。

 6月11日(木)現在、117戸のうち94戸は契約・申込済みとなっているが、まだ23戸が売れ残っている。「竣工までには大半の契約を確定させる予定ではあったが、経済不況の波もあり、思うように進まなかった」という。
 また、市外からの居住促進も目標としていたが、契約・申込済みの94戸のうち、7割が市内の購入者となっている。
 市民からは、「小樽の一等地の駅前の新しい顔としては、完成したホテルもマンションもぱっとしないデザインで、安っぽい印象なのが、影響しているのでは」との声も上がっている。
 市内商店主は、「駅前という立地条件で、マンションにまだ売れていない物件が残っているのでは、この不況の中では、今後も大変だろう」と話している。