初乗り運賃530円としていた法人タクシー7社が、5月25日(月)から次々に値下げし、28日(木)には530円の初乗り運賃が消え、タクシー会社全9社が470円で足並みを揃えることになった。
市内の法人タクシーの初乗り運賃は、2002(平成14)年から530円と470円の2つが並存していた。
当時、市内では、小樽つばめ交通・小樽日交タクシー・小樽北交ハイヤー・共同交通・金星小樽ハイヤー・北海道中央タクシー・ミドリ小型ハイヤー・トンボハイヤー・こだま交通・ぜにばこ交通の10社が営業していた。
10社のうち、こだま交通・ぜにばこ交通の2社を除く8社は、2002(平成14)年から530円を470円に値下げした。
2007(平成19)年6月には、この8社のうち、トンボハイヤーを除く7社が、今度は逆に530円に値上げをした。
値上げした5社は、ポイントカードやレシート集めなどの割引を行った。この割引サービスをしなかった小樽北交ハイヤーとミドリ小型タクシーの2社は、利用者が減ったことから、2008(平成20)年5月には、470円にまた値下げした。
この3ヵ月後の8月には、ポイントカードなどを導入した5社が、このサービスを止め、470円を維持していたトンボハイヤーは、530円に値上げした。
これで、10社のうち、小樽北交ハイヤーとミドリ小型タクシーの2社が470円、ほか8社が530円となった。
この1ヵ月後の9月には、530円に値上げしていた小樽日交ハイヤーが自己破産し、市内の法人タクシー会社は9社になった。
今年に入って、初乗り運賃470円のミドリ小型タクシーが、自己破産した小樽日交タクシーの事業譲渡を受けて増車することが明らかになった。このため、初乗り運賃を530円とした7社が一斉に値下げすることにした。これまで一貫して530円を継続してきたこだま交通・ぜにばこ交通も、初めて値下げすることを決めた。
小樽つばめ交通・金星小樽ハイヤー・北海道中央タクシー・トンボハイヤー・共同交通の5社は、5月26日(火)までに470円に値下げした。加算料金80円も、314mから354mに戻した。
26日(火)、値下げしたタクシー各車は、「初乗り470円に値下げしました」と書いたシールを張って走行し、値下げを強調している。こだま交通・ぜにばこ交通の2社は、28日(木)に値下げをする。
これで市内の法人タクシー9社の初乗り運賃は、470円に足並みが揃うことになった。しかし、「まだ値下げがあるかもしれない」、「うわさでは400円とか、420円、450円にするという話が出ている」と、業者の間でこの値下げの波紋が広がっている。
法人タクシーの値下げ・値上げのドタバタ劇は、まだ繰り返される可能性が大きい。利用者減で、少なくなったパイの争奪戦がさらに激化することになる。
この値下げでタクシーの運転手は、「結局、しわ寄せはわれわれ運転手に来る」と諦め顔だ。
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