市立小樽美術館(色内1)の開館30周年記念特別展「画家たちのパリ展」が、5月23日(土)から始まった。
特別展は、小樽から渡仏した3人の洋画家を紹介する第1部「青春の巴里-小樽の外遊画家たち」と、世界中の憧れの地パリで芸術に身を捧げた一群の画家たちを紹介する第2部「エコール・ド・パリの群像」の二部構成。
第1部で紹介する洋画家は、小樽が繁栄を極めた黄金期に、それぞれ裕福な家庭に育ち、東京美術学校(東京芸術大学)卒業後パリに渡った長谷川昇、小寺健吉、工藤三郎の3人。小樽の街で美術が盛んになるきっかけを作った小樽出身の画家としても知られている。
世界中の憧れの地パリで、美術と現地の生活に触れ、その表現方法を自らのものにしようと勉強した3人の画家の作品25点が展示されている。同館所蔵作品のほか、市民から借りた公の場で初公開となる作品3点も並ぶ。会場は、1階・中村善策ホール。
第2部では、 ジュル・パスキン、モーリス・ユトリロ、マルク・シャガール、マリー・ローランサン、モイズ・キスリングなど11人の画家の作品37点が展示されている。
「1920年代、第一次大戦後の開放感と、押し寄せる大恐慌という不安定な要素を抱えた時代のなかで、芸術に身に捧げた一群の画家たちを紹介」する。展示されている作品のうち、東京都在住の個人が所有するユトリロ、シャガール、ローランサンの作品6点が全国初公開となっている。会場は、2階・特別展示室。
初日の23日(土)は、同館1階でオープニングセレモニーが行われ、多くの関係者たちが集まり、開館30周年を祝った。小樽出身の3人の画家の作品を観覧しながら、当時の小樽の経済力を見つめ直していた。
開館30周年記念特別展「画家たちのパリ展」は、7月20日(月・祝)9:30~17:00まで。観覧料:一般1,000円(前売り券800円)、高校生・70歳以上の市内在住者500円(同400円)、中学生以下無料。
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