小樽港でロシアから輸入する丸太の原木の取引量が、ロシアの関税引き上げ問題の影響で、昨年末には駆け込み輸出が増え、昨年と比べて38倍もの輸入量となっている。
ロシアの丸太の輸出関税の引き上げは、2009(平成21)年1月1日から80%にまで増やす計画。
このため、税率引き上げ前の昨年末に駆け込みで輸出された針葉樹の丸太が、今年に入ってから小樽港港町ふ頭に一気に陸揚げされた。小樽税関支署の小樽港外国貿易月表によると、3月までで、昨年の43立方メートルから1,671立方メートルに急増し、38.8倍もの輸入量を記録した。
「日本の木材加工業が激減しているので、丸太の輸入が減っている。過去20年間で見ると、10分の1以下になっている。しかし、今年からロシアが関税を引き上げるとした影響で、昨年末に駆け込みで輸出した丸太が、今年1月、2月で小樽港に輸入され、輸入量が昨年の38倍にもなった」(小樽税関支署)。
ロシアでは、この税率の引き上げを1年間延期することにしているが、同支署では、「丸太の輸入量が激減しているので、どれほどの影響があるかは分からない」としている。