2008(平成20)年9月に30年の歴史に幕を閉じた「太陽市場」(花園1-4)に続き、今度は、高島漁港に面して建つ「灯台市場」(高島1-2)が、2009(平成21)年3月末からからっぽ状態になり、港町小樽の市場の空洞化も進んでいる。
「灯台市場」は、祝津へ抜ける道道沿いにある。赤白の灯台の形をしたユニークな建物が特徴。1989(平成元)年、小樽機船漁業協同組合と関係者が協力し、10店舗でオープンした。
当初は漁港に面して建つことなどから観光客らで賑わいを見せていたが、大型店の進出などに押され、店舗が次々に閉店に追い込まれた。昨年秋には、海産物販売の「長福水産」の1店舗が残るだけとなった。
市場では当然のように光熱水費などの諸経費がかかり、1店舗だけに大きな負担がかかることになった。また他店の閉鎖もあり、同店は、今年3月、市場から撤退し、高島3の道道沿いに新店舗をオープンした。
これにより、「灯台市場」からは全店舗が消えて、からっぽ状態となり、シンボルの赤白灯台からも灯りが漏れてこなくなった。
市場の事務委託する小樽機船漁業協同組合では、「今後の方針を決めかねている状況。早くには決断しなければいけないと思っているが、保留中となっている。もし、灯台市場に出店したいという人がいれば、その再開を目指したい」としている。
しかし、出店希望者を見つけるのは、この経済不況の中ではなかなか難しいようだ。
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