水に映える満開のエゾヤマザクラ 奥沢水源地

 新緑の山々を背景に、小樽の水がめの奥沢水源地で、5月9日(土)、淡いピンク色のエゾヤマザクラが、静かに満開の時を迎えている。
国道5号線の奥沢十字街から道道393号線を山側に上った突き当りにある奥沢水源地は、鬱蒼とした樹木と水に囲まれ、小樽の秘境とも言える風情がある。
この秘境の水源地には、枝ぶりの良いエゾヤマザクラがあり、毎年、満開時には、見事な自然が一幅の絵画を演出してくれる。市街地の開花よりも少し遅れて咲くが、今年はちょうど市街のエゾヤマザクラが葉桜へと移り変わった頃に満開を迎えた。
枝が四方に伸び、花は半円形を描いて、滔々と流れる川面にその風情を映し出す。新緑を増す山々が、さらに一層その姿を輝かせる。森閑とした中に、川の音だけが響きわたるが、その中で、この満開の桜は、静かに堂々と自己の存在を主張している。
短い満開の時を迎え、四季の中でもこの時期しか見られぬ光景は、見る人に穏やかな安らぎ与えてくれる。
この桜の絶好の眺望地点は、奥沢水源地の駐車場よりさらに山側に上った勝納川沿いの散策路からが、一番のおすすめだ。
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