故郷・小樽に戻った樽っ子たちが、今春から次々に市内で飲食店をオープンしている。
ゴールデンウィーク期間中にオープンしたのは、鉄板焼「真や」(花園1-8-7)とカフェ&スウィーツ「ル・キャトリエム」(色内2-3-1)。
鉄板焼専門店「真や」を開店したのは、沖津真さん(44)。土木業に就き、27歳の時に小樽を出たが、公共事業受注の低下などで、名古屋で飲食業界への新たな道を歩み始めた。しかし、2年前に脳梗塞で倒れ、小樽に戻ってきた。体調の回復を機に、再び名古屋へと考えていたが、多くの知人から小樽に残るように説得され、このほど、花園町で鉄板焼専門店を開いた。
同店では、伊達産の鶏、赤井川産の豚、道産の牛など、出来るだけ国産にこだわって品を揃える。「網焼きだと肉だけを食べてしまうけど、野菜と一緒に焼くので、十分野菜も取れるので体にも良い」。オリジナルの味噌・醤油ダレが自慢。野菜付で、鶏(ケイチャン)680円、豚(トンチャン)780円(バラ肉)、牛(ギューチャン)980円。
店内は、掘りごたつ3席(1席・4人掛け)とカウンター2席で、ゆったりとくつろげるような空間となっている。暖色系の壁の間接照明が、モダンな雰囲気を演出している。「鉄板焼きだから、友達の家でくつろぎながら焼肉を楽しめる感じにしたかった」。床は、フローリング仕上げで、玄関で靴を脱いでから店内へ。
営業時間:17:00~02:00(ラストオーダー) 定休日なし 0134-32-0067
カフェ&スウィーツ「ル・キャトリエム」は、都通り商店街の小樽美園アイスクリームの4代目・漆谷壽昭さん(35)がオープンした。料理人の父親の背中を見て育ち、調理師免許取得、東京のフレンチレストランで修業後、本場フランスへ旅立った。
この後、国内で経験を重ね、このほど、小樽運河沿いに店を構えた。旬の素材を生かしたオリジナルのスイーツをはじめ、ランチメニューを提供する。
石造り模様の正面入口から店内へ入ると、ケーキがずらりと並ぶショーケースが設置されている。可愛らしい形のスウィーツが特徴的だ。ケーキは350円~。
ショーケース奥の螺旋階段を上ると、運河や倉庫群を見下ろせる喫茶となっている。喫茶では、道産そば粉のクレープ(ガレット)650円、季節野菜のとろけるチーズキッシュ700円など4種類のランチメニューや、イートイン(店内での食事)のみでしか味わえないデザート600円を用意している。「品質と値段が合ってて、食べて美味しいといってもらえる。その一点」に全力を注いでいる。
営業時間:11:00~15:00(ランチ)・11:00~19:00(カフェ) 水曜定休 0134-27-7124
再び故郷に帰った樽っ子料理人たちが、空き店舗の目立つ小樽の街に新しい息吹を伝えている。