小樽市の能楽堂を保存するために小樽出身の産婦人科医が、4月2日、市の寄附条例の中で新設された「小樽市公会堂の能楽堂の保全及び整備事業」に、第1号の寄附を行った。
小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例は、小樽の歴史的な財産を守り、有効的に活用するため、全国の小樽ファンから寄附を募る事業。2008(平成20)年度に設置され、旧手宮線や美術館、歴史的建造物などに対する寄附を募っている。2009(平成21)年3月31日現在、約3,308万円もの寄附が寄せられている。こちら
今年度新設された能楽堂の保存・整備事業に対して第1号の寄附を行ったのは、小樽市高島出身の産婦人科医・八田賢明さん(70)。八田さんは、現在、千葉県松戸市の医療法人社団聖順会理事長で、同市教育委員も務めている。毎年数回小樽を訪れており、昨年4月1日には、同条例施行後初めての寄附者(100万円)となっている。
八田さんは、毎年100万円寄附することを市に約束しており、能楽堂の保全・整備事業に50万円、手宮線保全・活用事業に50万円の計100万円を4月2日に寄附した。
市は、八田さんの4月の来樽に合わせて、20日(月)、市長室で篤志者表彰を行うことにしている。
小樽公園(花園5)の小樽市公会堂内にある能楽堂は、佐渡出身で荒物雑穀商として財をなした岡崎謙氏が、1926(大正15)年に入船町の自宅中庭に建築した。岡崎氏の没後(1954・昭和29年)、その遺志によって市に寄贈され、1961(昭和36)年には、旧小樽区公会堂の移転とともに現在の場所に移築された。詳しくはこちら
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