水質の良い小樽には、日本酒やワインの酒造会社が建ち並んでいる。これからやって来る春の季節に合わせて、各社の新酒が出揃う。
市内の日本酒製造元は、雪の花酒造、北の誉酒造、田中酒造の3社が知られている。3社とも奥沢水源地から良質の水が流れる勝納川沿いに軒を連ねている。
雪の花酒造(真栄1)では、3月中旬、超辛口タイプの日本酒を出す。低価格で流通させることを目的に、1升瓶(1.8ml)で1,500円未満で販売することを検討している。
同社の日本酒は、昔ながらの手作りの製造法から生まれる、日本酒独特の旨味を味わうことが出来る。今回の超辛口は、ピリっと辛みを感じたあとに口の中にまろやかな旨味が広がるのが特徴的。現在、これまでの日本酒の定番イメージを変えるために斬新なラベルデザインを作成中。商品名は未定。雪の花酒造
雪の花酒造の向かいにある北の誉酒造(奥沢1)では、女性や若い世代をターゲットにした酒「さくらかおるにごり酒」(300ml・467円税抜)と「春のにごり酒 花しぼり」(720ml・950円税抜)を発売。
「さくらかおるにごり酒」は、すでに2月17日(火)に全国で発売開始している。同社伝統のにごり酒と桜風味のリキュールをブレンドしたもので、ふんわりと桜の香りが広がり、春らしい味わいとなっている。
「春のにごり酒 花しぼり」は、2月24日(火)に全国一斉発売となる。道産米ななつぼし100%の清酒で、花びらをイメージしたパッケージで、春らしい軽やかな飲み口が特徴。北の誉酒造
田中酒造(色内3)では、2月21日(土)から3月3日(火)まで市内10会場で開催される「第二回小樽雛めぐり」に合わせて、大吟醸の酒粕で作ったノンアルコール「あまざけ」を発売している。500ml(700円税込)。吟醸酒のあっさりした飲み口が、酒を飲まない人にもおすすめ。酸味がないカルピスのようなフルーティーな味わいで、子供にも飲みやすいものとなっている。田中酒造
北海道を代表するワイン工場・北海道ワイン(朝里川温泉1)では、春季限定の生ワインシリーズ4種類を2月20日(金)から道内で発売する。同社初のオープン価格となっており、道内の量販店やスーパーで1,000円前後(720ml)での発売となる。
生ワインは、ワインに熱を加えることなく瓶詰めするもので、高品質ワインでは一般的な製法だが、低価格ワインや国産品の多くでは導入されていないという。みずみずしい香りと口あたりの軽やかさがコンセプトとなっている。白(甘口・辛口)、ロゼ(甘口)、赤(辛口)の4種類。北海道ワイン
勝納川の雪が消え、水音が高くなると、春の訪れも近くなる。市内の酒造会社の新酒を飲み比べながら、芽生えの時を迎えるのも乙なものだ。