人間国宝の狂言師・野村万作さん(77)が、2月27日(金)、市民公開講演会の講師として来樽する。
同講演会「伝統文化の継承~狂言を後世に」は、(社)小樽法人会青年部会(鈴木喜明部会長)主催。市民センター・マリンホール(色内2)を会場に18:30から行われる。
重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)の野村万作さんは、祖父・故初世野村萬斎と父・故六世野村万蔵に師事し、3歳で舞台に立ち、早稲田大学文学部卒業後、「万作の会」を主宰。国内外で狂言普及に貢献し、ハワイ大・ワシントン大で客員教授を務める。この後、数々の賞を受賞し、狂言隆盛の基礎を築いた。
ワシントン大学の客員教授を務めた際に、小樽商科大学で英語教師を務めていたダニエル・ブルック・マッキンノン氏の息子リチャード・N・マッキンノン氏と出会ったことで、小樽の能舞台の存在を知るきっかけになった。以後、小樽には、何度も足を運んでいるという。
講演会では、狂言の歴史や特徴、後世に残すための活動についてのほか、小樽とのつながりについて語られる予定。北海道でも狂言の舞台に立ったことはあるが、講師として登場することは珍しい。
鈴木部会長は、「小樽法人会の活動の強化を目的に、市民のみなさんに楽しんでもらう企画を行うことにした」。共催の旧岡崎家能舞台を生かす会・三ッ江匡弘会長は、「能や狂言の知識や楽しさを知ってもらおうと、講座などを開催しているが、今回は、人間国宝の野村万作さんが講師となってくれることになった。野村万作さんは、旧岡崎家能舞台について、『素晴らしい舞台だが行く末を案じている』とおっしゃっているので、色々なお話を頂戴出来ると思う。能や狂言は敷居が高いと言われがちだが、ぜひ多くの市民の方にいらして頂きたい」と呼びかけている。
入場無料。整理券が必要。問い合わせ:0134-32-1749 (社)小樽法人会事務局
◎万作の会