和菓子づくりを体験する市総合博物館(手宮1)の講座「親子でチャレンジ・和菓子づくり」が、1月12日(月・祝)14:00~16:00、同館実験室で行われ、約50人の親子が日本の伝統技術を学んだ。
同館で開催中の企画展「お菓子と木型~和菓子職人の小道具」に併せて開かれた講座で、市内花園5に店舗を構える「和菓子処つくし牧田」の牧田浩司社長(47)と妻・園子さん(41)の2人が講師となり、和菓子の代表的なお菓子「ねりきり細工」を実践。予定の20組を上回る25組50人が参加した。
牧田社長は、「ねりきり細工は、江戸の後期の篤姫の時代に完成し、多くの人が召し上がった。当時、庶民には高級だったが、その後、茶席などでも利用されるようになった」と歴史を紹介。
白生あん(手亡豆)・砂糖・水あめ・求肥を混ぜてつくったねりきりあんを見せながら作り方を説明。白いねりきりあんをピンク色に着色し、木型に入れてあっという間に魚の形をした和菓子を披露し、参加者たちから、「早い」、「すごい」と驚きの声が上がった。
早速、基本形となる桜やかぶ、にんじん、あじさいなど5種類のねりきり細工体験に移った。桜は、すでに緑色に着色されている葉の形をしたあんに、竹串で葉の脈を自由に描き、球状の黒いあんを包み、葉の上にピンク色の桜の花を添えて完成というもの。「どうですか。簡単でしょ」(牧田社長)に対し、「簡単に出来た」、「面白い」と子供たちから好評を博した。
かぶは、白いねりきりを平らにのばして、真ん中に球状の黒いあんを入れて包み込み、手のひらで丸めて表面をツルツルにする。この力加減が難しく、中には、表面がでこぼこで四角いかぶを作ってしまう人もいるという。この後、中央部分を押して楕円状にして、箸で2cmほど窪みを作り、茎をつけて完成。
作業は、少しずつ難易度が上がり、アジサイづくりでは、表面の花を4つに区切る作業が難しく、参加者たちは、「大変」、「出来ない」などと苦戦していた。
友人家族と参加した手宮小の大村帆乃ちゃん(9)と稲穂幼稚園の楓衣ちゃん(5)は、「桜が上手に出来た。ちょっとしっとりしている感じがした。楽しい」と、初めての和菓子づくりを楽しんでいた。
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