小樽商大・学生寮再興へ


 小樽商科大学(緑3・山本眞樹夫学長)は、1月6日(火)、2011(平成23)年に迎える創立100周年に併せて学生寮を再興することを明らかにした。
 小樽商大には、1984(昭和59)までに「智明寮」が存在していた。全国で活躍する卒業生の多くが、同寮で青春を過ごしたという。
 「本学100年の歴史の中で、建学の精神の一つである人格教育の実施に大きく関わったのが学生寮の存在。全国から入学を志す学生の足かせとなっていることも否めない」とし、昨年、2~4年の在校生487人になどにアンケートを実施したところ、92%の学生が「学生寮があった方が良い」と回答した。このため、100周年を迎える2011(平成23)年の7月までに建設することを決めた。
 現在の計画では、建設場所は国際交流会館横の旧智明寮跡地(緑4)で、規模は100人程度、6階建の鉄筋コンクリート造2,500平米を予定している。8人を1ユニットとして、個室にベッド・机・いす・収納庫・IT回線を備え付ける。家賃30,000円(水道光熱費別)。相部屋も検討中で、家賃は個室よりも割安になる。共同の談話室を設け、ユニットごとにシャワー・トイレ・ダイニングを共有する。食事の提供はなく、男女共同で1フロアごとに分けることにしている。
 建設費は、総額5億5,000万円を見込んでおり、積立金1億5,000万円、OB会や市民などの募金5,000万円、寮費による弁済として3億5,000万円の借入金で賄う。
 山本学長は、「東北大を参考に寮の建設計画を検討してきた。今年中に基本設計の契約を行い、来年の平成22年に工事着工、平成23年の7月までに寮生が入居している形で進めたい。1円からでも構わないので、教職員やOB、在校生父母、小樽市民の方などから広く寄付をお願いしたい」と話している。今年3月から募金集めをスタートする。
 また、100周年記念の募金の一部を基金の原資とする「小樽商科大学教育研究振興基金(仮称)」を創設し、100年以降も募金の受け皿として募金活動を継続する。「成績優秀学生への奨励金や課外活動への助成等の学生支援事業」・「教育・研究支援事業」・「公開講座や産学連携事業推進の地域貢献事業」・「福利厚生施設等の整備事業」に活用する。
 学生寮再興のほか、百年史の編纂や記念式典、記念講演、国際シンポジウム、キャンパス美化等の環境整備事業などを実施することにしている。
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