小樽市役所の行政のトップを担う幹部職(部長・次長)が、この2年間で、次々に定年を迎え、退職することになり、市の幹部職は、大幅な入れ替え時期に突入する。
市の幹部職の「部長会」は、部長18人・次長31人の計49人で構成されている。
市職員課によると、2008(平成20)年度末(2009年3月)で退職するのは、総務部次長、建設部長、建設部副参事、消防署長、博物館館長、議会事務局長の6人。
2009(平成21)年度末(2010年3月)では、生活環境部参事、生活環境部次長、第二病院総看護師長、消防長、教育部次長、選挙管理委員会事務局長、監査委員会事務局長の7人。
2010(平成22)年度末(2011年3月)では、市立病院新築準備室長、新幹線・高速道路推進室長、税務長、産業港湾部長、生活環境部長、生活環境部副参事、医療保険部長、福祉部長、保健所次長、会計管理者、小樽病院事務局長、第二病院事務局長、水道局長の12人となっている。
この団塊世代の部長職が、この2年間で次々と定年を迎えることで、2年後には、部長職が総入れ替えとなる。わずかに残るのは、比較的若い総務部長と財政部長の2人ぐらいだ。
課長職にとって、この2年間は、絶好の昇進チャンスを迎えることになる。しかし、部長職となると、部を統括する全般的な能力が求められる。能力開発や人材の育成は、一朝一夕では、中々難しい。
このため、市は、早急に幹部職の退職に対応した人材育成が急務となる。山田厚副市長は、「今からやらないと間に合わない」と危機感を募らせている。
次々と定年を迎える幹部職たちは、これまで市の関連会社などへの天下りが出来たが、退職人数の多さに今後はそれも極めて狭き門となる。「これまでは、なんとか退職後の面倒をみてきたが、これからはもうはめる場所がない。それぞれが、勝手に再就職先を見つけてくれとしか言えない」(山田副市長)と突き放す。市は、とても定年後の面倒までは見られぬ状態となっている。
2年後には、市長・副市長も任期を迎えることになり、幹部職の次々の定年で、小樽市役所のトップは、大幅な総入れ替え時期を迎える。