例年、年1回の雪解け時期にだけ現れる”幻の手宮滝”が、真冬の1月に出現した。水の流れは小さいものの、暖冬の影響で解けた雪が水になって流れ落ちている。
手宮滝は、市内手宮から祝津に抜ける道道小樽海岸公園線の手宮洞窟保存館(手宮1)脇に春の雪解け時期に出現する。手宮公園に積もった雪が解けて、北海道鉄道発祥の遺産でもあるレンガ積みの擁壁を流れ落ちる。
しかし、今年は、1月上旬の平均気温-1.0℃・最高1.2℃・最低-3.2℃と、例年の平均-2.7℃・最高0℃・最低-5.5℃よりも、高めに推移している。昨年の12月の最高気温では平年値1.8℃だが、今シーズンは3.5℃と高く、積雪も例年より半分程度となっている。
このため、1月の真冬にも関わらず、手宮公園の雪が解け、レンガ積みの擁壁に水が流れ落ちている。周辺の壁には白い雪が積もっているが、手宮滝の一部は雪が解けて、岩肌や緑色の雑草が顔を覗かせている。水の勢いは弱いが、滝の側を通ると水音がはっきり聞こえてくる。
春の到来を告げる風物詩と言われる”幻の手宮滝”が、この真冬の1月に出現するのは非常に珍しい。
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