医師や患者の逃げ出しが相次ぐ市立小樽病院で、12月末に、総看護師長ら11名の看護師が一斉に退職することが分かった。
小樽病院の総看護師長は、看護師210名を統括する看護部のトップを担う重職で、市の部長会(次長職)に所属しており、市役所幹部女性職員3人のトップの立場にあった。
的場由紀子総看護師長は、2005(平成17)年4月1日付で札幌医科大学付属病院を辞めて樽病に移り、3年9ヶ月間勤務していた。定年を前に、一身上の都合で退職することになった。後任には、樽病の副看護師長が内定している。
定年を前に退職することで、様々な憶測を呼んでいた。すでに一ヶ月前から退職するとのうわさが流れていたが、病院事務局は、仕事納めの12月26日(金)になってようやく退職することを認めるなど、情報を公開に後ろ向きの姿勢に終始していた。
総看護師長のほか、看護師も次々と退職することが分かった。12月末には、樽病で11名、第二病院で4名の計15名が一斉に退職する。
このほか、1月に樽病で1名、2月に二病で1名、3月に樽病2名・二病8名の計12名が退職することが決まっている。
樽病事務局によると、「4月・5月で計16名の看護師の採用が決まっているが、このほか、1月、2月に採用試験を行い、新たに4月、5月に入ってもらうような計画を考えている」と、不足する11名の補充に追われている。
医師・看護師・患者の逃げ出しが止まらないことは、市立小樽病院の医業収益にも大きな影響を及ぼしており、今後さらなる退職者が増えれば、さらに経営を圧迫することになる。
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