整形外科や呼吸器内科の専門医の退職が相次いでいる市立小樽病院(若松1)で、皮膚科の常勤医も、9月末で退職していたことが分かった。
皮膚科の常勤医は、今年4月から北大の人事異動で、樽病に勤務したばかり。週3回の大学出張医師と2人体制で診察を行っていた。
樽病事務局によると、この常勤医は、「一身上の都合」と、急遽、9月末で退職することになったという。「年度途中なので医師は送れない」(北大)としており、後任医師の確保は出来なかった。
このため、10月1日からは、出張医師による月・火・金の週3回のみの診察となった。皮膚科受付横のスケジュール表には、「10月から当分の間、皮膚科の診察は週3回のみとなります」とお知らせしている。
「皮膚科の入院患者は、ひと月にあるかないかなので、入院収益にはさほど影響はないと思う。外来は、月・火・金の3回で、どれくらいの患者さんを診てもらえるかによる」(事務局)と話している。
小樽病院では、病院管理者の市長が、今後の明確な方針を示せず、新病院建設も頓挫しているため、専門医の退職が相次いでいる。将来の方針が立たない魅力のない病院からの医師の逃げ出しが続いており、他の診療科への波及も拡大する様相を見せている。
相次ぐ医師の退職は、医師から小樽病院へ突きつけられた三下り半で、総合病院としての機能は、著しく低下している。
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