市民の手と資金で生まれ変わった市営入船公園テニスコート(入船5)で、テニスの日の9月23日(火・祝)、記念式典とメモリアルテニス大会が開催された。
同テニスコートを整備したのは、今年60周年を迎える小樽テニス協会(榎本正克会長)。2003(平成15)年と2004(平成16)年の2ヵ年で2面(約300万円)、今年2面(約240万円)の改修整備を行った。財政難の市に代わって、会費や協賛金、寄付金など、市民自ら資金を捻出した。
改修整備完成記念式典では、榎本会長から菊譲教育長に目録、菊教育長から榎本会長に篤志者表彰が手渡された。
菊教育長は、「2面のコートを寄贈して頂き、小樽市の財政が大変な中、皆様の温かい心で素晴らしいコートになって熱くお礼申し上げる」と挨拶。
榎本会長は、「あまりにもひどいコートなので、見るに耐えなかった。大会で地方から来るお客さんに良い環境でプレーしてもらいたかった。ただそういった思いで整備した。特に人のためにというわけではないが、表彰して頂けるということで喜んでいる。このコートのほかに、我々は、からまつ公園の8面を使用しているが、このコートの惨状は、入船よりひどい。高齢者がプレーするには危険。今年から使用回数を減らしているので、使われないコートは、人がいない家が廃屋になるのと同じ。これまで、市に何回もコート整備の陳情を出してきたが、10万円も出せないということを言われ、今回、我々の手で入船コートを整備した。からまつコートの整備は、ぜひ考えてもらいたい」と強く要望した。
式典後、会員50人は、新しいコート4面で、ダブルスの記念試合を開催。同コートには、会員たちがボールを打ち合う音や声援が響いていた。この日の早朝、強い雨が降ったが、新しいコートは水はけが良く、会員は、「整備されない土だったら、スポンジで水を吸い取って、乾くまで少し待たなければいけなかった。やっぱり全然違う」と喜び、試合に精を出していた。
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