青い小樽港にフェリー。薄緑の空にかもめ。石造り倉庫や歴史的建造物、蒸気機関車、小樽の街並が色鮮やかに描かれた大きな垂れ幕が、9月11日(木)昼、都通り商店街に登場した。
交通規制となる11:00、1台の高所作業車が、都通りアーケード内のゲオ前に停まった。4本の脚を地面に固定し、大きなビニール・テント生地が車の前に出された。
2人の作業員がその生地を広げると、青・緑・黄色・赤の鮮やかな色で小樽の風景が描かれた縦3m×横2.7mの垂れ幕だった。
これは、昨年9月開催された「第1回アートストリート in 都通り2007」の垂れ幕コンテストの大賞作品。色内在住の笹原馨さん(40)が、約1ヶ月かけてA2の紙に描いたアクリル画で、同商店街が、札幌のイベント企画会社・SPアシスト株式会社(戸松俊美社長)に依頼し、約14万円かけて製作した。
同社は、このアクリル画をスキャンしてコンピューターに取り込み、インクジェットプリンターでターポリン生地に印刷し、約2時間程度で完成。垂れ幕を天上に吊るす作業は、高所作業車で上って、太い麻のロープで縛るだけで、約10分程度で終了した。
この作業中、買い物客たちは、「可愛い絵」、「鮮やかで素敵ね」と天井を見上げていた。
同商店街の鈴木創事業委員長は、「思ったよりも良い出来。去年のコンテストで大賞を取った作品よりも進化しているので、すごく良い」と話していた。
作者の笹原さんは、小樽ジャーナルの記事を見て、参加者が少ないことから自ら参加を思い立ったという。「こんなにカラフルに出来るとは思わなかった。色が綺麗なので、都通りが賑やかになってくれれば良い。こういった作品が並んで、本当のアートストリートになって欲しい。観光客や市民の人を集められるようになれば」と満足気だった。
9月16日(火)から23日(火・祝)まで、「第2回アートストリート in 都通り 2008」が開催されることになっており、今回の目玉は、オリジナルエコバッグデザインコンテストとなっている。商店街では、大賞作品を商品化し販売することにしているが、ほかに良いデザインがあれば、また垂れ幕にすることも検討している。
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